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NBAからCBAへ-ステフォン・マーブリーと中国バスケットボールと

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2011年から中国CBAでプレイしているステフォン・マーブリー。

怪我から復帰直後のゲームで退場となったことがニュースになっていました。

   

マーブリーが参戦してすぐ初優勝を果たした北京ダックス←この名前、いいですね。
今季は現在3位。首位の座を、連覇を狙う広東に譲っています。

前のブログでも書いたのですが、ちょうど1年経つので再度CBA各球団について。*整理の意味もあるので前回と重複箇所多いです。

チームは一つ増えて、計18。

   

広東サザーンタイガース(Guangdong Southern Tigers)

故郷ということもあり、イー・ジャンリンが所属している強豪で、香港の北方、東莞市が本拠。
昨季の優勝で通算8回は八一と並んで最多タイ。一言で言って、NBA、少なくともユーロリーグで戦っていける陣容のチーム。ロンドン五輪メンバーにリーグ最多の5人を送り出しており、イーを筆頭に、SGワン・シペン(#7)、PGチェン・ジャンガ(#13)は中国チームのスコアリングのTOP3だった。現ナショナルチームも半数ほどを広東が占める。アメリカ人助っ人、ジョッシュ・パウエル、ロイヤル・アイビーの元NBA組も強力。今季ここまで26勝3敗は頭一つ抜き出た首位。連覇の可能性は非常に高い。クラブ世界選手権とかやったら、是非出てほしいチーム。

   

新疆フライングタイガース(Xinjiang Flying Tigers)

新疆ウイグル自治区ウルムチ市が本拠地。(カザフやモンゴルに挟まれた奥地。でも人口は多い。ちょっと行ってみたい。)
レスター・ハドソンと、中国に帰化(!)したジェームス・シングルトンという元NBA2人がロスター入りし、現在2位。この2人を軸に、この地域らしい顔つきのコー・タル、ヤオの陰に隠れ続けた7フッター、タン・ゼンドンら。奥が深すぎです。。。

   

北京ダックス(Beijing Ducks)

首都球団。
何といってもステフォン・マーブリー。そしてケンタッキー大学からNBAへ進んだビッグマン、ランドルフ・モリスと、マーブリーが怪我の期間スターティングPGを務めたダミエン・ウィルキンス。アメリカ人にやや偏るものの、2人に続く中国人も2メートル級がぞろぞろ。巻き返しなるか?

   

東莞レオパーズ(Dongguan Leopards)

アベレージ30点超えのアメリカ人、ボビー・ブラウン(カリフォルニアステイト大学フラートン校)が中心。そして2008年NBAドラフト一巡目指名のドンテ・グリーン。2人の存在により、今季ここまで4位と好調。ブラウン以外のスターターが全員2メートル超えのサイズあるチーム。コーチは前のオーストラリア代表を率いた、ブライアン・ゴージャン。

   

浙江ライオンズ(Zhejiang Lions)

上海南西の浙江省杭州が本拠。
ここもアメリカ人に偏る。ガードのジョナサン・ギブソンとセンター、クリス・ジョンソン。ギブソンはニューメキシコステイト、ジョンソンはシャックも出たLSU出身。アメリカの層の厚さを思い知る。

   

天津ゴールデンライオンズ(Tianjin Ronggang)

北京南東の天津が本拠。
ベテランフォワード、ナン・ザングが奮闘。加えて元NBAプレイヤー、セバスチャン・テルフェアとシェルデン・ウィリアムス。この陣容でこの順位も意外。強力。

   

上海シャークス(Shanghai Sharks)

リーグ発足からはや18年。このうち優勝経験があるのは前述の広東、北京にハー。残る一つがヤオの古巣、上海シャークス。
ヤオが着けた#15は永久欠番。DJ・ホワイト、ギルバート・アリーナスは抜けたものの、昨季浙江ゴールデンブルズで点を取りまくったクインシー・ドゥービーが加入。もちろん点取り屋ぶりを発揮。さらにカンザス大出のダーネル・ジャクソンも。代表にはベテランPG、リウ・ウェイ。そして2メートル21センチでカリフォルニア大学出身のジャン・ジャオス。上海のこの順位も???もっとやれるはず。

   

遼寧ハンターズ(Liaoning Flying Leopards)

北朝鮮に近い、遼寧省が本拠地。
「今季の」ここのエースはサウスフロリダ大学出身のガード、ドミニク・ジョーンズ。そして2003年、カーメロ・アンソニーとともにNCAA優勝を果たしたシラキュース大出身のハキム・ウォリック。大物です。中国代表の若き司令塔、グオ・アイルンはジョーンズの控えに回っています。豪華!

   

山東ライオンズ(Shandong Lions)

北京から南へ下った山東省済南市が本拠。
伊藤大司と同じ、ポートランド大学出身でアメリカとウクライナの2重国籍であるのユージーン”プー”ジーターというアメリカ人PGが中心。フロリダ大出身のドンネル・ハーベイも所属。この2人にやはり偏る。

   




   

福建スタージョンズ(Fujian Xunxing)

上海と香港の間、福建省が本拠。
デロンテ・ウェストが今季から加入!また、サウスフロリダ出身のウィル・マクドナルドも健在。今年20歳のの215センチ、ワン・ゼーリンもアベレージ20点超えでウェストに続くスコアラーに。

   

江蘇ドラゴンズ(Jiangsu Dragons)

上海北西の南京が本拠。
マーカス・ヘイズリップが今季東莞から移籍。ここでもエース。アイオワステイト出のビッグマン・ジャクソン・ブロマンも。中国代表の#6、イー・リーも奮闘中。

   

四川ブルーホエールズ(Sichuan Blue Whales)

今季から加入したチーム。成都のある内陸部、四川省が本拠。
インディアナ大学出身のDJ・ホワイトがここに加入。エースはナイジェリアとアメリカの二重国籍、マイケル・エフェルベルファ(カリフォルニアステイト大学ノースリッジ校)。やはり一試合30点超え。

   

浙江ゴールデンブルズ(Zhejiang Golden Bulls)

杭州からさらに南下した、浙江省義烏市が本拠。
クインシー・ドウービー、エディ・カーリーが退団。新エースは吉林から加わったアーカンソステイト出身のガード、デュアリック・スペンサー。マイク・ハリスも江蘇から加入。中国代表の6-8、ディン・ジンフイもつづく。

   

吉林ノースイーストタイガース(Jilin Northeast Tigers)

北朝鮮の北方、吉林省長春が本拠。
ディアリック・スペンサー、サミュエル・ホスキンというアメリカ人が抜け、代わってデンゼル・ボウルズ、レオン・ロジャースというこれも助っ人に頼る。

   

佛山ライオンズ(Foshan Dralions)

マカオ北の佛山市が本拠。
昨季のエース、デュークからNBAを経てやってきた白人ビッグマン、シャブリク・ランドルフに加え、またもデューク出身のランス・トーマスおよびフランスリーグストラスブルグからケンタッキー大学出身のジェラルド・フィッチも加入。

   

山西ドラゴンズ(Shanxi Zhongyu)

北京から南西の方角。山西省太原市が本拠。
サザーンミシシッピ大学出のチャールズ・ゲインス、名門アリゾナ大学出のマーカス・ウィリアムスの6-7コンビが、今季も残留。今季も2人で得点量産。

   

ハーロケッツ(Bayi Rockets)

上海の南、浙江省寧波を本拠地とし、リーグスタートの1996年からの6連覇を含む、優勝回数最多8回を数える、人民解放軍のチーム。
2011年秋のエキシビションゲームで、NCAAのジョージタウン大学と起こした乱闘で有名。現在は、アジア人初のNBA選手で中国代表のベテラン、ワン・ジジが所属。軍のチームということもあって、純中国人チームながら、、、非常に強い。が、さすがにアメリカ人抜きだとこの順位。ワンもやや衰え見えるか。

   

青島イーグルス(Qingdao DoubleStar)

天津の南、黄海を挟んで対岸は朝鮮半島、の青島。
元スーパースター、T-MACことトレイシー・マクレイディは野球へ転身。最下位が定位置となってしまっている。222センチの巨漢で、プエルトリコとアメリカの二重国籍、ピーター・ジョン・ラモスが浙江ライオンズから移籍。また遼寧ハンターズから移ってきた、カリフォルニアステイト大学フラトン校出身で、ナイジェリア代表として2006年世界選手権で来日した、180センチのPG、ジョシュ・アコグノン。今季も30点近いアベレージ。

   




   

こうしてリーグを眺めると、ユーロに比べてアメリカ人助っ人への偏りは顕著。ただその外国人のレベルが高いのと(NBAロスター当落線ギリギリ)、周りの中国人もレベルが高い。傾向は日本と似るが、バスケットボールそのものの人気含め、一回りも二回りも進んでいると言わざるをえない。(サッカーと立場が逆転している感じ)

   

他の特徴は、コーチがほとんど中国人であること。
そして相変わらず、中国人選手の7フッターはもちろん、220センチ級が珍しくないということ。

   

1998年のアテネ大会以来、世界選手権(今回からワールドカップ)出場を逃した中国。30歳前のイーはまだまだとしても、ワン・ジジは40を目前にし、もう引退でしょう。それでも日本にとっては遠い存在。昨年のアジア選手権では勝った韓国をほめるべきでしょう。

   

そして開催国フィリピンもすごかった。36年ぶりの世界大会出場を決めたアリーナの雰囲気、ラストのコーチの感動ぶりは・・・。これがバスケットボールが国技である国。日本でもこの規模のアリーナでこのくらいの”ディフェンス”コールがほしいですね。

   

   

頑張れ、日本!

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