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秋田ノーザンハピネッツの衝撃。

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勢いで書いた前回の投稿
自分としては、こういうチームが日本で現れるのを30年間待った気分ですので、重複する部分も多いですが、あらためて整理したいと思います。




 

秋田ノーザンハピネッツの衝撃

「秋田の衝撃」「ハピネッツショック」、そして「ペップマジック」

なぜ衝撃なのか。

一つはもちろん、このようなアップテンポなスタイルのバスケットボールを、(トップレベルでは)個人的に30年待望したからであるということ。

これまでの日本代表というチームは、長らく中国などに能力、サイズで劣っているにもかかわらず、”まともに”ぶつかっては撃沈されるという敗北を続けてきました。”まともに”というのは、岡山、山崎以降、エリック・マッカーサーやワイス・ダン(団)、そしてJRヘンダーソン(桜木)らを帰化させ、やみくもに(見える)高さで対抗しようとしてきたことです。
この間、日本は戦術など他の面において、ほぼ何も工夫をしてきませんでした。

国内においても同様でした。「日本一」が目標であるために、高校・大学は留学生の高さに頼る部分が強大に。*留学生を受け入れるのが「悪」と思うわけではありません。

ようやくの2009年。鹿屋体育大学が見事なプリンストンオフェンスを披露。
常識的には、サイズや能力で劣る場合、プリンストンオフェンスのようにペースを落とす(プリンストンOはペースを落とすことではなく、良いショットを求める結果としてスローになるのだ、という考えですが)。これによって相手の優れた能力を最小化してしまうのが一般的な考え方です。
今季のNCAAで圧倒的な強さを誇ったバージニア大学のスタイルも同様の、常識的な考えに基づいています。
こちらの投稿にもあるとおり、かつての(リクルートが限定的だった)ゴンザガの戦い方も、ペースを落とし、良いショットを作り出すというスタイルでした。

ところが、2017-2018秋田ノーザンハピネッツは走り回った。これも衝撃でした。
もちろんB2において、秋田は決して弱者ではありませんでした。が、安藤誓哉がA東京に移籍した今シーズン、B2においてさえ、秋田が飛びぬけた戦力を保有していたとも全く思えません。選手個々の能力ならば、福岡や熊本あたりのほうが上回っていたのではないでしょうか。

秋田ファンの方に見せていただいた、”ペップさん”のインタビュー記事。
まだ来季の続投さえも決定していないようではありますが、ここに踊っている見出しの文字。

「みんなでB1へ」は最終目標にあらず。”B1で勝てるチーム”こそミッション!

これを見据えていたのではないでしょうか。

(楽しみにしていたB2プレイオフの決勝、対福岡戦。ゲーム2と3に連敗した秋田は優勝を逃しました。このシリーズにおいて、ハピネッツがオフェンスをスローダウン。まさかの、やや時間をかけたハーフコートオフェンスを展開しました。このあたりの真意はよくわかりませんが、スカウティングの結果なのか・・・)

ともあれ、54勝6敗という結果にもまた衝撃を受けたのは言うまでもありません。

 

スペイン人ヘッドコーチ、”ペップ”ジョゼップ・クラロス・カナルス

上、見せていただいたインタビュー記事から抜粋します。

・バルセロナ郊外バダローナの出身 
・1992バルセロナ五輪のバスケットボール会場となったバダローナは、国際的名将を多く輩出。国内1部(ACB)20人のヘッドコーチのうち、12,13人はバダローナ出身とのこと。
・スペイントップのリーガACB所属のホベントゥート・バダローナ(Joventut Badalona)において、16歳でプロ(1980年代半ば)選手デビュー。
・この土地は常にフルコートプレスで、アグレッシブにプレイするのが当たり前であった。
・参考にしてきたコーチは、セルビア人のジェリコ・オブラドビッチなど多数。*オブラドビッチはユーロリーグに貢献した偉大な50人のうちの1人

これまでのコーチングのミックスだが、譲れないこともある。→人を平等に扱う、一人の選手よりもチームが重要

常にアップテンポなスタイルを好むという方ではなさそうですが、生まれ故郷にそういった(アグレッシブな)「空気」があったというのが興味深い。

 

B1復帰!ハピネッツのこれから

ペップさんの続投が前提ではありますが、来季のハピネッツの戦いが楽しみで仕方ありません。
どのようなスタイルで臨むのか。

個人的には、選手補強は最小限にとどめ、今季のスタイルを磨き、追究した姿を見せてほしい。

もちろんその場合、B2で10位だったFG成功率、そして同じく最下位だったフリースロー成功率に表れた、シューティングは課題であるとは思います。
そしてスリーポイントの扱いをどうするのか。これも興味深いところです。

 
以上、勝手な考えではありますが、今季の秋田の戦いは、「バスケットボールは背の高い人間が有利」という既成概念を壊すとまではいかないまでも、一石を投じたスタイルではなかったかと思います。

1992年。NCAAルールに引っ掛かり、'90、'91年とポストシーズントーナメント出場が禁止されたケンタッキー大学は、今もって史上最高のバスケットボールゲームの一つと評される戦いをデューク大学と繰り広げました。

このゲームで活躍したのが”Unforgettables(忘れられない4人)”。いずれも、評価が決して高くなかった、転校のしようがなく、ケンタッキーに残らざるをえなかった選手たち。→参考記事
アンフォーゲッタブルズ

昨季の残留プレイオフであまりにも劇的な負けを喫してB2に降格。チームに残り、B2で走り回って勝ち続けた6人。田口、谷口、白濱、中山、水町、そして保岡。

彼ら6人を含む今季のハピネッツは、間違いなく秋田ファンにとって”忘れられない”チームではなかったでしょうか。

来季、B1の舞台でさらに大きな衝撃を与えることを期待したいと思います。

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