NCAA(大学)

渡邊雄太!八村塁!2016-2017NCAAカレッジバスケットボール

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ジョージワシントン大学の渡邊雄太(Jr、3年生)

ゴンザガ大学の八村塁(Fr、1年生)

注目の両日本人、NCAAディビジョン1選手の新シーズンが本格的にスタートです。
現地11月5日に揃ってエキシビジョンゲーム(お披露目。公式戦ではない。)。

相手はともにディビジョン2、それぞれボウイステイトとウェストジョージアという学校でした(通常、格下を持ってきます)。

まずジョージワシントン。

ほぼどうでもいいとされる結果なのですが、、、86-80というスコア。ジョージワシントン所属のアトランティック10の強豪校が揃ってエキシビジョンで苦戦(VCUは何と敗戦!)しているのに付き合ったわけでもないでしょうが、きわどいスコアです。シーズンスタート直前にヘッドコーチ解任の影響などがあったのか、やや不安な面も残るゲームでした。

ただ渡邊選手については、23分出場でチームハイの19点、8リバウンド。(フリースローが11/13)特に何も言うことがないスタッツです。。。

タイラー・カバノーで並んでチームのエースである渡邊には物足りないと言ってもいいくらいの数字。いや、すごいんですけども。。。20ppg、10rpgあたりを本気で狙ってほしいですね。


さて、スターターは8月に来日した面々とは若干変えてきています。

   

センターポジションに1年生のコリン・スミス(6-10)。評価が高かった同じ1年生のケビン・マルフォが有力でしたが、マルフォはやや適応に時間がかかっているようで、暫定コーチ、モーリス・ジョセフはスミスを今回起用しました。スミスは16点、8リバウンドとまずは期待にこたえました。

エース、カバノーはチーム唯一のダブルダブル、18点13リバウンドを記録しましたが、彼にマークが集中するインサイドは課題。スミス、マルフォの成長は大きなカギです。

渡邊選手が跳んでいたジャンプボールもスミスが担当↓

   

暫定ヘッドコーチ、Mo-Joことモーリス・ジョセフ以下、アシスタントコーチ陣は残留。

”モージョー”はミシガンステイトからバーモント大学へ転校し、前コーチマイク・ロナガンの下でプレイした人物。選手にとってもやりやすい状況であるとは言えます。成績いかんで、シーズン途中あるいはシーズン終了後に正式にヘッドコーチ就任ということもあり得ますから彼も必死に取り組むでしょう。

今のところジョージワシントン大学の評価はディビジョン1で100位前後。所属のアトランティック10では14チーム中真ん中あたりというものですが、高評価のVCUがエキシビジョンで敗れたことからもわかるとおり、こういったものはあまりあてになりません。

渡邊選手を含めたバックコート陣は堅実ですし、下級生のポテンシャルも高い。
”化ける”可能性は十分にあります。

ジョージワシントンの次戦はいよいよ公式戦。相手は近所にあるメリーランド大学イースタンショア校(UMES)。格下ではありますが、もちろん油断できません。

ちなみにUMESのアシスタントコーチには、かつて日本でプレイしたエイドリアン”エース”カスティスがいます。*エースはバージニアテック(VT)出身で、彼の#20は4つしかないVTの永久欠番の一つ。*ほか#30がステファン・カリーのお父さんデルで、#12が1988ソウル五輪USA、元NBA選手のビンボ・コールス

   

その後、Bリーグ栃木のライアン・ロシターの母校シエナ、アーカンソー大学パインブラフとホームで連戦。

現地11月21日からはカンザスシティへ。CBEホールオブフェイムクラシックというビッグイベントに参戦です。初戦ジョージア大学とあたり、勝てば地元の超強豪カンザス大学との対戦が濃厚(ESPN2が全米中継)。まずこのイベントまでに手堅く全勝でいきたいところです。

年内のノンカンファレンスゲームは他にペンステイト、ハーバード、サウスフロリダ、フロリダステイト、テンプル、ハワード、セントラルフロリダ、マイアミ(フロリダ)とかなりハード(フロリダ州が多い!)。

こういうチームは勢いが重要。勝っても負けても”クセ”がつきやすい。

今季のジョージワシントンは「スリーパー」。渡邊選手はじめ、ここは”化けて”、全米を驚かせてほしいと思います。




   

一方、八村選手のゴンザガ。ここは強い。

昨季ベスト16のチームからドマンタス・サボニス、カイル・ウィルジャという両エースが抜けながら、転校生と八村選手含めた新入生が揃いも揃って有望。このエキシビジョンも圧勝。全く相手を寄せ付けない内容でした。<122-76>

八村選手はベンチスタートで11分の出場。9点、3リバウンド。映像からでもその緊張ぶりがうかがえましたが、全米有数の強豪校ゴンザガでデビューを果たしました。

緊張はしていましたが、同時に彼のポテンシャルも十分伝わったくるものでした。慣れてくれば、渡邊選手ともどもNBA候補となるのは明らかです。

   

さて、このゲームのゴンザガのスタート↓

   

2年生ジョッシュ・パーキンスは違法運転により先日逮捕。。。2ゲームの出場停止を科せられました。代わってサイラス・メルソンが先発しました。


強すぎます。
中でもエースはここでも再三取り上げているマクドナルド高校オールアメリカで、ワシントン大学からの転校生、PGのナイジェル・ウィリアムス=ゴス。

   

ポイントガードながら、ワシントン大学のリーディングスコアラーであった”NWG”がチームリーダーであることは間違いなく、このゲームでも20点、8リバウンド、5アシスト。WCCカンファレンスの最優秀選手候補であることを証明しました。

そしてもう一人、やはり名門ミズーリ大学からの転校生、ジョナサン・ウィリアムス3世。

   

”JW3”は14点14リバウンドのダブルダブル。

この二人は昨季は転校生ルールによる”レッドシャツ”で、練習のみのゲーム出場不可。試合に出たくてうずうずしていたのが、やはり映像から伝わりました。

さらに7-1、体重136キロの巨漢センター、プルゼメク”ピーター”カナウスキも昨季を怪我で棒にふっており、プレイに飢えていた選手。ポーランド代表のピーターをペイントで抑えることのできる選手はNCAAにほとんどおらず、これも点を取ろうと思えばいつでも取れる、との評価。

1年生ではバックコートにシカゴから獲ったザック・ノーベルと、ラスベガスからこれも高校オールアメリカのビッグマン、ザック・コリンズ。

   

そうです。ゴンザガの悩みどころは、、、「厚すぎる層」です。

今季プレイできるのかどうか、まだ八村の”ステイタス”は決まっていません。ゲーム後、このようなTweetも出てきました↓

   

・・・

たしかにチームはもちろん、学校、そしてアメリカという国での生活に慣れておらず、渡邊選手と違ってプレップスクールでの経験もない、という面はあります。

が、渡邊選手は高校卒業時点ではアメリカでの知名度がなく、お披露目、品定めをしてもらう期間としてもプレップスクールが必要でした。八村選手の場合はFIBAのゲームやジョーダンクラシックなどでお披露目は既に終了。

この時期までレッドシャツかどうかを決めかねているのは、八村の高い能力を今季封じてしまうのはもったいない・・・とコーチングスタッフが迷っていることの表れではないでしょうか。

レッドシャツになったところで、昨季のNWGとJW3と同様、練習への参加は可能。着実にチームに、アメリカに慣れるという点では八村にもプラスです。その方が本人のためにも、もしかしたらなるのかもしれません。

それでもそれでも・・・

今季のゴンザガは強い。
毎年強く、毎年「今季こそファイナルフォー!」と言われてきました。

それでもそれでも・・・

今季のゴンザガは強すぎる。

多くのランキングで15位前後の評価ですが、おそらくTop10、ひょっとすると5位前後の力を”現段階で”持っていると思うのです。

ゴンザガ初のファイナルフォー。そしてその舞台に立てるかもしれない。
これもまた、八村にとって大きなチャンスではないかと思うのです。

ともあれ、本人とも話して決めること。どちらに転んでも八村にはプラスでしょうから、まずは行方を見守りましょう。




   

ゴンザガの公式戦もやはり現地11日。相手は中山明日実さんの母校、ユタバレー。

   

その後、14日にカワイ・レナードの母校サンディエゴステイト。*ESPN2が中継

25日にはオーランドでフロリダ大学、シートンホール大学とともにイベントに参戦*これもESPN2。

そして注目は12月3日。ロサンゼルスのステープルズセンターで行われるvsアリゾナ大学。*これはESPNが全米中継。今のゴンザガはアリゾナより強いでしょう。

ほか、NWGの古巣ワシントンやテネシーなどと戦った後、カンファレンスゲーム。パトリック・ミルズやマシュー・デラベドバの母校であるセントメリーズ(SMC)はじめ、テリー・ポーターがヘッドコーチのポートランド大学やデイモン・スタウダマヤーがコーチのパシフィック大学など、WCCも強敵が揃いますが、それでもゴンザガは抜きん出ています。

19年連続(!)のNCAAトーナメント出場はまず間違いないでしょう。

そして今年はアリゾナ州フェニックスで開催される、ファイナルフォー。

そこでゴンザガ、そこで八村の姿を見たいですが、、、

   

<追記>
スケジュールについては下記リンクもどうぞ。

ジョージワシントン

ゴンザガ

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