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日本の、日本代表のバスケットボールを振り返る-②日本代表の主な戦績と選手

日本の、日本代表のバスケットボールを振り返る-①日本バスケットボールの歴史

バスケットボール日本代表の歩み

前回投稿のとおり、日本にバスケットボールが本格的に伝わり始めたのは1913年。同年、先行していたフィリピンが中心となって、第1回極東選手権が行われています。この第3回大会が東京で行われ、日本は初の国際大会出場。京都YMCAが単独で出ており、中心となった佐藤金一という選手はウィスコンシン大学出身とのこと。
1930年に日本協会が発足。1936年のベルリン五輪初出場。1940年五輪は東京開催が決定も、戦争勃発で開催地返上。そのまま第二次世界大戦に突入してしまいます。


戦後、オリンピックは2大会あけてメルボルンに出場。
1960年にアジア連盟が発足し、同時に第1回アジア選手権。日本は3位。
第4回世界選手権初出場を経て、1964年の東京オリンピックが開催されます。ヘッドコーチの吉井四郎に加え、海保、江川、そして諸山といった選手は今でもよく知られた名前ではないでしょうか。この間、中国は政治的理由で表舞台に出てこず。
*月刊バスケットボールより


1965年、第3回アジア選手権で日本は優勝。ここで出てくる谷口正朋は1976モトリオール五輪にも出場した伝説的選手。
1968年、サッカー日本が銅メダルを獲得したメキシコオリンピックへの出場は逃しますが、日本はアジアのリーダー的存在でいつづけます。
*月刊バスケットボールより


1971年、東京での第6回アジア選手権で2回目の優勝を果たした日本。決勝の米ソ戦が「世紀の誤審」として知られる、1972年ミュンヘン五輪に2大会ぶり5回目の出場。ここで”ジャンボ”沼田選手の名前が出てきます。
さらに1973年、マニラでのアジア選手権。北原憲彦の名前が日本代表に載ります。沼田ともども2メートル超え。少なくともアジアでは、日本は大きかったのですね。


1975年、中国がアジア選手権に初出場。初優勝。中国は翌1976年のモントリオール五輪に不参加を表明したため、日本は6回目のオリンピック出場となりますが、ここから中国に勝てなくなります。
1977年、クアラルンプールのアジア選手権では中国、そして韓国を下回り3位。この時は北原が不在。現日本代表候補の馬場雄大のお父さん、馬場敏春、NBA解説でもお馴染みだったシューター、結城昭二の名前が見えます。


まさに日中韓時代。中国が出場した1975年の第8回大会以来、5大会連続で日中韓が1位-3位を占めます。
このあたりの選手から、動画でプレイを見ることが出来ますね。NBAやBリーグなどのゲーム中継解説でお馴染みの方やコーチ。小野秀二は現在B2のアースフレンズ東京Zのコーチ。内海知秀は昨年のリオ五輪も指揮した全日本女子のコーチ。池内泰明は拓殖大学、陸川章は東海大学のコーチ。皆、素晴らしい選手でした。

ただ、それでも中国の壁は厚かった。





このあたりから世代交代。岡山、そして北原が引退です。高さで優位に立つことが出来なくなった日本。

1984年、FIBAがスリーポイントショットを導入。注目すべきは、ここでアジア連盟が導入に反対していたという事実でしょう。(おそらくは韓国あたりのことでしょうが)当時アジアのアウトサイドシューティングは定評があった。外角シュートはサイズで欧米に劣るアジア勢が勝つために見出した活路。ところがスリーポイントを導入してしまうと、大きい選手までがスリーを打ち出し、上手くなってしまう。こうなるとアジアはますます勝てなくなる。
このように考えていたのですね。やがて、ヨーロッパを中心にシューティングの良いビッグマンが急増。その代表はダーク・ノビツキたちですが、今日のゴールデンステイト・ウォーリアーズやヒューストン・ロケッツのバスケットボールは、当時のアジア連盟が恐れていた現象であると言えるかもしれません。

193センチの上背でスリーポイントも上手かった池内あたりは、当時まだ珍しい存在と評価されていた。


スリーポイントに活路を見出すべきという声があったか無かったか。
日本は新たに山崎昭史というビッグマンを擁し、1991年神戸アジア選手権で3位。世代交代はひとまずうまくいったかに見えましたが、続く1993年、ジャカルタ大会で過去最低成績の7位。
奇しくもJリーグが華々しく誕生したこの1993年ごろ。日本は当時ウィラメット大学(オレゴン州の無名校、と言わざるを得ない)コーチだったゴーディ・ジェームスをヘッドコーチに据え、これに名将・小浜元孝が反発するなど混乱をきたしていました。
山崎以外の選手では、池内よりも一回り大きいサイズながらアウトサイドもこなせた外山英明のほか、アジア有数のポイントガードとなる佐古賢一(現B2広島コーチ)らが台頭してきます。


1995年。福岡ユニバーシアードでアレン・アイバーソンやティム・ダンカンらを擁したアメリカと決勝を戦い、銀メダルを獲得した日本を率いた河内敏光(のちにbjリーグコミッショナー)がフル代表のヘッドコーチに着任。そのアメリカ相手に25点取った長谷川誠(現B1秋田コーチ)のほか、NCAAカリフォルニアステイト大学ノースリッジ校出身の高橋マイケルも加わった日本代表は、再び小浜元孝体制の下、第19回アジア選手権で準優勝。8大会ぶり、実に31年ぶりの世界選手権の出場を決めます。

日本が誇ったビッグマン、山崎昭史のキャリアハイライトの一つ。216センチにしてシューティングタッチも柔らかかった山崎は、おそらくNCAAディビジョン1レベルでも十分通用していた選手でしょう。


日本が準優勝した第19回アジア選手権は、初の中東、サウジアラビアでの開催。山崎のキャリア晩年、ここで中東勢がアジアバスケットボールで頭角を現し始めます。第20回福岡大会ではサウジアラビアが3位、続く第21回上海大会ではレバノンが準優勝。日本はシリア、カタールにも劣る6位。第22回ハルビン大会でもカタール、レバノン、そしてイランを下回って6位。

日本選手では、山崎の高校の後輩にもあたる青野文彦などが出てきますが、リーグのプロ化同様、世代交代も上手くいかない時期。
2003年、代表コーチにクロアチア人のジェリコ・パブリセビッチを据え、地元開催の2006年世界選手権に備え始めます。


2005年、第23回ドーハ大会で、ともに大学生であった竹内公輔・譲次の兄弟がアジア選手権デビュー。5位に終わりますが、2006年世界選手権でニュージーランドを苦しめ、決勝トーナメントまであと1勝というところまでいったジェリコジャパンには一定の評価が下されて然るべきでしょう。

しかし、後を受けた現B1三河コーチの鈴木貴美一が指揮した日本は、北京五輪予選を兼ねた第24回徳島アジア選手権で過去最低の8位。竹内兄弟の他、帰化した桜木ジェイアールと佐古の三河勢に、川村卓也、桜井良太といった新旧融合のチームでしたがまとまりに欠けました。


2009年、天津での第25回アジア選手権で最悪の10位に沈んだ日本。コーチは鈴木からアメリカ人のデイビッド・ホッブスに交代したかと思いきや、体調不良で倉石平が代行。さらに小野秀二が就任と混迷。2010年、栃木で成果をあげたトーマス・ウィスマンが就きますが、2011年武漢アジア選手権では7位が精一杯。

このあたりで目を引くのは、青野や桜木といったビッグマンを外し、川村や折茂武彦のほか、岡田優介や松井啓十郎といったスリーポイントシューターを代表に加えていることでしょうか。


2012年、再び鈴木をコーチに据えた代表は第27回マニラでのアジア選手権で9位にまたも後退。2014年に、今度は青山学院大学の名将、長谷川健志がコーチに就任。第28回中国・長沙でのアジア選手権では、青山学院出身の比江島慎らを中心に4位に復調。リオ五輪世界最終予選に進んだのは記憶に新しいところです。
*ことごとく結果が出なかったように見える鈴木ジャパンですが、コーチとしての手腕云々ではないと感じます。毎回大変な時期にコーチを任されてしまう。そんな印象です。

2017年、日本代表コーチにフリオ・ラマスが就任
8月の、アジア選手権あらため、アジアカップに挑みます。



記憶に残る日本人選手

あくまで個人的に、あくまでプレイを見たことがある選手の中でですが、、、

北原憲彦、岡山恭崇、池内泰明、内海知秀、小野秀二

自分が見た中では最も古い全日本の5人。中東勢の台頭はなかったですし、中国には及ばなかったものの、アジアのトップレベルだったという事実が頭の中にあります。
201センチの北原はまさにザ・インサイド。ゴリゴリ系。今の選手で言うと・・・意外と出てこないんですよね。大きくて上手な選手は増えましたが、フィジカルで欧米と渡り合える選手は存在するでしょうか?貴重な選手だったと思います。
*月刊バスケットボールより

日本人で唯一、NBAドラフトで指名された”チビ”こと岡山については説明の必要がないでしょう。現在存命中の日本人最長身だそうです。昔の日本は高かった。。。
*鎌倉書房のSPORTS NOTESより

池内は誰もが認めるスマートな選手でした。ダンクあり、スリーあり。193センチ。今の選手で言うと・・・名古屋の中東あたり?違うか。。。
内海は180そこそこの身長ながら、有数のシューター。シュートを外したのを見たことがありません。というくらい、入ってました。一回り大きくしたのが川崎の辻って感じでしょうか。
PGだったのが小野。やはり180センチほどのサイズながら、鬼のようなディフェンスに痺れました。小浜全日本時代、ケンタッキー大学に遠征に行った際、その弱々しさを当時のUKヘッドコーチの名将ジョー・B・ホールに指摘される中、小野のメンタリティだけは賞賛されたとか。小野のような激しいプレイを見せる今の選手・・・三河の橋本竜馬なんかはアツいですね。

山崎昭史

216センチのレフティ。高さはもちろん武器でしたが、強烈なインサイドと言うよりはシューティングの柔らかさ。時代が時代なら、間違いなくNCAAディビジョン1で通用したはずの選手。早くに世界にお披露目できていれば・・・

外山英明

前の全日本コーチ、長谷川健志の青山学院大学一期生とも言える選手。1988年、インカレ準優勝の立役者。日本人特有の、動きの「硬さ」は否めなかったものの、197センチでダンクはもちろんアウトサイドも。池内を大きくしたようなスケールでした。今の選手で言うと・・・青学の後輩、名古屋の張本でしょうか。

高橋マイケル

高橋の名前が出てきたのは衝撃でした。日本人だったの?と(笑)。当時の出身校、カリフォルニアステイト大学ノースリッジ校はディビジョン1に上がるか上がらないかというレベルでしたが、オバノンらがいたUCLA相手に15点取った、などという情報に興奮しました。いまだ現役の、(当然ながら)アメリカナイズされた6-6。

南山真

知る人ぞ知る、スーパープレイヤー。たしか188くらい。運動能力は日本人史上最高のダンカーではないでしょうか。SNSでよく目にする「生まれてくるのが早かった」というのはまさに。

北卓也

現川崎ヘッドコーチ、北の運動能力も南山に負けず劣らずすごかった。Mr.東芝。

渡邉拓馬

福島工業高校時代から、明らかに他の選手とは違うスケールの大きさが目を引いた。強さと巧さを兼ね備えていた選手。スピードがもっとあれば・・・

竹内公輔、竹内譲次

大学生にして日本代表。世界選手権出場。衝撃でした。特に譲次。国際試合で、ペイントでゴリゴリやるにはパワー不足は否めませんが、206センチでドライブする姿は、日本バスケットボール史上初の光景だったのではないでしょうか。若い時にもっと違った環境で過ごしていれば、とどうしても思ってしまう選手。

川村卓也

高卒でトップリーグ入りした先駆的選手。2011年アジア選手権、7位に終わった日本代表にあって、ベストファイブに選出された(!)超絶スコアラー。彼も若い時に世界でのお披露目、環境が違っていれば・・・。どこかのインタビュー記事で、高橋マイケルと桜木JRが「ちょっと前の川村はNBAでも通用した」とのコメントがありました。NBAではPGのサイズですから同意しがたいですが、間違いなく日本バスケットボール史に名を刻む選手。
*インタビューありました。必読です→こちら

折茂武彦

川村や高橋マイケル、竹内兄弟同様、過去の選手ではありませんが、、、まずそのキャリアの長さに脱帽です。2006年世界選手権で、彼がシュートを決めた時は不覚にも泣きそうになりました。世界レベルとは言いませんが、間違いなくアジア有数のシューター。

その他、佐古賢一、長谷川誠、後藤正規に、もちろん田臥勇太らもいますが、個人的にインパクトが強かったのは上記の選手たちです。*桜木ジェイアールやアイラ・ブラウンなどの帰化選手も除きました。

これからが楽しみな日本人選手

「あぁ、昔いたあのタイプの選手」と思ってしまう、”既視感のある”選手にはどうしても驚きをおぼえません。
大きなインパクトを与えてくれた選手たちです↓

比江島慎

190センチのガード。かつてないサイズで、かつてないボールハンドリングとボディコントロール。26歳。国際経験を数えきれないほどしてほしい。

金丸晃輔

スーパースコアラー。現役日本人ナンバーワンシューターでしょう。27歳。学年では比江島の2こ上。国際経験を。。。

渡邊雄太

アイラ・ブラウンを除けば、現役日本人最高のプレイヤー。高さ、身体能力、シューティング、ボールハンドリング、そしてディフェンス。一人、別次元でプレイしているのは間違いないでしょう。残り1シーズン。所属するジョージワシントン大学の環境改善を望みます。

八村塁

潜在能力なら渡邊を上回りそうなNBA候補。3月のNCAAトーナメントの対ウェストバージニア大学戦。八村がコートに立った時、“Unleash(解き放て),Rui!”というツイートが現地ゴンザガファンからありました。出場時間が限られていながらも、その能力の高さは誰の目にも明らか。アメリカ生活にも慣れるであろう次シーズン、そして出場が可能ならば、U19世界選手権での”解き放たれた爆発”を見たいところです。

富樫勇樹

まずBリーグで残している数字、結果が素晴らしい。現代的なガード。167センチというサイズを補うほどのスピード、ボールハンドリングがあるとは言えませんが、アジアレベルでどれだけ得点できるかは注目。不動のスターターとなるか、ベンチからの”インスタントオフェンス”にとどまるか。貪欲なところを見せてほしい。

他にももちろん大勢いるでしょう。北陸学院の大倉颯太らも注目ですが、個人的にはよりタフな環境に身を置いている(置くことができている)選手に目がいきます。
後日、渡邊雄太、八村塁に加え、シェーファーアヴィ幸樹、テーブス海のリクルート状況などを書いてみたいと思います。

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