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渡邊雄太選手、ジョージワシントン大学ー2015-16シーズン予想ー

渡邊雄太選手とジョージワシントン大学

渡邊雄太選手の昨季(一年生時)成績

全35ゲーム全ゲーム出場、うち10ゲーム先発
1試合平均22.5分出場(チーム5位)、7.4ppg(同5位)、3.5rpg(同6位)
FG%38.4、3pG%34.8、3p試投112(チーム1位)
FT%83.1(チーム1位*50本以上試投選手中)
アトランティック10カンファレンス(A10)週間ベストルーキー2度受賞

ジョージワシントン大学昨季成績

22勝13敗(アトランティック10カンファレンス10勝8敗、6位)
ポストシーズン:
カンファレンストーナメント ベスト16 第3シードロードアイランド大学に敗退
NIT ベスト16 、テンプル大学に敗退
*ホーム12勝2敗、アウェイ5勝10敗、ニュートラル5勝1敗




まずまずといえばまずまず。物足りないといえば物足りない。チームとしてはそんなところでしょうか。

渡邊選手に限って言えば、素晴らしい成績です。ハイメジャー校ではありませんが、ジョージワシントン大学とアトランティック10は名門。
プレイすることはもちろん、ロスター入りすることすら、簡単な場所ではありません。*あの富樫選手もジョージワシントン大学への入学を望んだようです。そこで1年生から堂々の出場ですから。

チームについてはやや期待はずれな面もあります。メディアによってはリーグ2位予想としていたところもありましたが、終盤失速し、レギュラーシーズン6位。ブルックリン・バークレーズセンターで行われたカンファンレンストーナメントでも、番狂わせを起こすことはできませんでした。昨年末、ハワイでのイベントで、当時のランキング11位、強豪ウィチタステイトを下すという金星もありましたが、概ねおとなしい成績でした。もっともそれはカンファレンス全体に言えることで、牽引役のVCU(バージニアコモンウェルス大学)やデイトン大学も今一つ。結局2014年NCAAトーナメントにジョージワシントンを含む6校を送り込んだA10ですが、、2015年は3校のみの出場(VCU、デイトン、デビッドソン)と半減しました。

来季、2015-2016シーズンはどうでしょうか。

ジョージワシントン大学コロニアルズは勝負できる年ではあります。
主力は4年生。まず、五輪、ワールド杯(世界選手権)ともに優勝経験のある世界の強豪、アルゼンチンのフル代表に選出され、リオ五輪アメリカ大陸予選に出場が濃厚なパトリシオ・ガリーノ(6-6、G/F、ディアンジェロ・ラッセルやベン・シモンズと同じモントバードアカデミー出身)。昨季の12.4ppgはチーム1位、5.3rpgはチーム3位でした。多くは3番での出場で、平均31.6分はチーム2位。何より、彼のウリはディフェンス。エースキラーであり、カンファレンスのオールディフェンシブチームに選ばれています。そしてオールアトランティック10のサードチームに選ばれたインサイドの核、デンマーク人のケビン・ラーセン(6-10、F、リナス・クレイザ、KJ松井、伊藤大司、ケビン・デュラント、グレイビス・バスケス、そして富樫の出身校でで有名な、モントロスクリスチャンスクール出)。昨季は全てのゲームに先発し、出場。33.2分はチーム1位。10.9ppg(同3位)、7.4rpg(同1位)と、GWになくてはならない存在。次にジョー・マクドナルド(6-1、PG)。計110本のアシストはダントツのチーム1位。35試合すべてに先発し、出場時間はラーセン、ガリーノに続く31.5分でした。なんとリバウンドがラーセンに続くチーム2位の5.8本と、頼りになるポイントガード。*リバウンドは渡邊選手、奮起しなければなりません。。。

この4年生トリオがチームの中心。

そしてもう一人なんですが。。。SGのキーサン・サベージ(6-3)。チーム2位の11.7ppgをマークしていたサベージですが、なんと1シーズンを残し、インディアナポリスのバトラー大学へ転校。衝撃でした。
実は渡邊選手が先発した10ゲーム。全てもともとスターターだったサベージに代わってのものでした。もちろんコーチの判断ですし、これが(転校の)直接の原因ではないかもしれませんが、ひょっとすると何か思うところがあったのかもしれません。ただ、ジョージワシントンは常にサイズ不足に悩まされていました。渡邊選手を4番でなく3番でスタートさせ、ベテランのサベージを6番目に使うことはシーズン前からプランされていたこととも思えますし、それだけ渡邊選手が「使える」と見込まれてのスタート起用だったと推測できます。ともあれ、サベージは去りました。これもジョージワシントンに負けない強豪、バトラー大学に口説かれてのことなら、心が揺れても仕方ないところです。

ヘッドコーチ、マイク・ロナーガンはすぐに動きました(ホント、さすがです)。東海岸にコネクションを持つロナーガン。アイビーリーグのダートマス大学から、アレックス・ミトラという5-11(G)を連れてきています。サベージに比べ、得点力、サイズで劣りますが、ガード陣は駒が揃っており、層が厚い。ガリーノは万能ですし、何とか対応できそうです。

そして渡邊雄太。昨季、4番での出場は自他ともに違和感がありました。相手のインサイドプレイヤーを引っ張り出して、3ポイントやドライブなどに対応させないミスマッチこそつくれましたが、逆にペイントでの仕事は難しく、フィジカル面で苦労しました。やはり彼は3番です。

というわけで、ショージワシントン大学の来季スタート↓

PG マクドナルド(6-1)
SG ガリーノ(6-6)
SF 渡邊雄太(6-8)
PF  ラーセン(6-10)
6番目 ミトラ(5-11)

ここまで決定。*いやしかし、ジョージワシントンのスタートってすごいですよ!
Xファクターは、これもコーチ・ロナーガンの隠し玉、ウェイクフォレスト大学からの転校生、6-9のPF、タイラー・キャバノー(3年生)になりそうです。面白い練習してます。ゴールドのシャツの白人がキャバノー↓

なかなかの面子です。
少なくとも、昨季の弱点、サイズ不足はいくらか解消されたと言っていいでしょう。もちろん、場合、相手によってはミトラを出してラーセン一人のインサイド、いわゆる4アウト1インで臨むケースも出てくるとは予想されます。

昨季やや期待外れに終わった分、ジョージワシントンはカンファレンスで5,6位あたりの予想が大方です。これは仕方ない。ひいき目なしで、優勝も目指せるので、是非予想をひっくり返してほしいところ。




ではアトランティック10カンファンレンス全体ではどうなのか。
昨季からアトランティック10に加入。いきなりレギュラーシーズンを制したステファン・カリーの母校、デビッドソン大学。昨季のカンファレンスMOPでチームの得点王、タイラー・カリノスキーが抜けましたが、それでもここを優勝候補に推す声が多い。コーチ、ボブ・マッキロップのコントロールするデビッドソンは確かに強い。他のどこよりも、頭とハートで戦うチームです。渡邊を差し置いて、カンファンレンスオールルーキーチームに選出された6-8、ペイトン・オルドリッジ。彼とデビッドソンを倒さないことには、渡邊雄太のNBA入りなど夢のまた夢と心得た方が良いでしょう。(倒せます、たぶん)

(シュート上手いな、くそ。これがまたデビッドソンとかでプレイするとさらに良くなるよな。なんでやろ。でもドライブのキレとか、将来性は渡邊君が上かと)

あとは、昨季ジョージワシントンがベスト32で散ったNITトーナメントで、ベスト8に残ったリッチモンド大学。この私立校も賢い。プリンストンオフェンスを使ってくる、非常にスマートな学校。同じバージニア州リッチモンドにある、VCU(バージニアコモンウェルス)は、若き名将シャカ・スマートが、ついに全米級の超強豪、テキサス大学にヘッドハンティングされました。後任はそのスマートの下でアシスタントをしていた人物ですが、未知数の部分が大きく、いつもの強さはないのでは、との見方があります。

一方、デイトン大学とロードアイランド大学。この2校にも若き名将がいます。デイトン大学のアーチー・ミラーは、アリゾナ大学コーチのショーン・ミラーの弟。コーチ一家に生まれた人物で、デイトンで90勝47敗と良い成績です。ロードアイランド大学のコーチはダニー・ハーリー。アリゾナステイト大学にヘッドハンティングされたコーチ、デューク大学出身の元NBA選手、ボビー・ハーリーの弟で、お父さんがホールオブフェイマーという、こちらもコーチ一家。昨季23勝と、いよいよ強化に成功してきました。

このほかにも、フィラデルフィアにあるラサールやセントジョセフなど、このカンファンレンスは群雄割拠。ただ楽しむだけなら最高に面白いリーグですが、渡邊選手とジョージワシントンを応援するとなると、来季もハラハラドキドキのシーズンとなりそうです。

まずは年内のカンファレンス外のゲームです。ここで、A10各校が格上の強豪校を倒すことでカンファレンスの評価が上がり、3月のNCAAトーナメントに多くの学校が推薦されることとなります。ジョージワシントン大学は現地11月16日、いきなりTOP10ランク入りしている近所の強豪、バージニア大学と対戦です。注目です。
↓ジョージワシントン大学の、ノンカンファレンススケジュール。

DATE    OPPONENT
Fri, Nov 13 vs Lafayette
Mon, Nov 16 vs Virginia
Thu, Nov 19 @ South Florida
Sun, Nov 22 vs Army
Tue, Nov 24 vs Gardner-Webb
Fri, Nov 27 vs Tennessee
Wed, Dec 2  vs Seton Hall
Tue, Dec 8 vs Penn State
Sat, Dec 12 vs Rutgers
Sat, Dec 19 vs Saint Peter’s
Tue, Dec 22 @ DePaul

最後に、これも渡邊選手を差し置いて、昨季のアトランティック10新人王に輝いた、ニューヨーク・フォーダム大学のエリック・パスカル(6-6、G、昨季15.9ppg、5.5rpg)。パスカルは渡邊選手と同じ、コネティカット州のセントトーマスモアスクール出身で、2人揃ってのフォーダム大学入りの可能性もありました。先日の月刊バスケットボールの、渡邊選手のインタビューに載ったとおり、その運動能力あふれるプレイで渡邊選手をも驚愕させたプレイヤー。そのパスカルもまた、ビッグイーストの強豪校、ビラノバ大学に転校を決めたようです。

こういう選手はプロ向きですね。
同じくらいのサイズである八村選手がこれくらい出来るかどうかを考えると、、、アメリカの”ディープさ”にはやはり感心します。

それにしても、日本では考えられないほど転校が多い。それもより出場時間を求めたり、よりメディア露出の多いメジャーカレッジに移ろうとしたり・・・皆、プロバスケットボール選手、特にNBA選手になろうと必死です。こういう点でも、日本の大学バスケットボール界との違いに愕然とします。

転校云々は別にして、渡邊雄太は素晴らしい選手です。しかもまだまだ伸びている。サイズに恵まれている上に(体重はもうちょっと増やす必要あり)、シューティングが一級品。そのうえ、左でも右でもドライブが可能。ガードしづらい選手。

個人的にはもっともっとシューティングに磨きをかけてほしい。
とんでもないシューターになってほしい。

チームともども、2年目のシーズン。
グッドラック!です。

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