NCAA(大学)

渡邊雄太とジョージワシントン大学 vsVCU~2016-2017

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先週のジョージワシントン大学はホーム連戦。

現地2月8日にバージニアコモンウェルス(VCU)、11日にセントボナベンチャーを迎えました。


結果、1勝1敗。対VCUは53-54、対セントボナベンチャーは76-70というスコアでした。


この投稿時点で、アトランティック10カンファレンスの順位は以下の通りです。

   

いまだ可能性を残す、"at large"でのNCAAトーナメント出場に向け、評価を上げるためにもカンファレンス1位のVCUを食っておきたかったところですが、、、

   

勝敗抜きで、すごいゲームでした。

   

ゲームプランどおりに進めたのはホームのジョージワシントン。


スリーポイントとフルコートディフェンスがトレードマークだったVCU名物の"HAVOC(ハボック)"は、前コーチ、シャカ・スマート時代に比べると鳴りを潜めたとはいえ、VCUの今季平均得点は75点。勝ちゲームはおよそ80点ほどと、それなりのハイスコアリングゲームは今季も健在でした。*VCU、54得点での勝利は今季最少。


VCUに能力で劣るジョージワシントンは、予定通りロースコアの接戦に持ち込み、残り1分で49-51と2点を追う終盤はファウルゲーム。VCUは1and1のフリースローを決め切れず、残り10秒、50-52でジョージワシントンのポゼッション。ジャレン・シーナのパスを受けた渡邊が、残り1秒で逆転のコーナースリーを沈めて53-52と大逆転。


ここでいったんは"FINAL(試合終了)"と表示されました↓



   

全てはジョージワシントン大学ベンチの思惑通り。

そしてヒーローは渡邊雄太。

オフィシャルによるビデオ確認により、残りはわずか0.4秒。誰もがジョージワシントンのアップセット成立と考えたこのゲーム、最後のVCUのポゼッションはバスケット(VCUゴール)から最も遠いベースラインから。


ジョージワシントンはここでも定石通り。VCUの長い”タッチダウンパス”を阻止するために、チーム最長身、6-11の2年生、コリン・ゴスをボールマンの前に立たせます。

   

VCUのヘッドコーチ、ウィル・ウェイドが一枚上手でした。。。

この場面、”動いての”スローインが可能だったVCUは、良いパスを出させるべく、コリン・ゴスに対してスクリーン。


とにかくスローインするボールマンの前に立ちはだかろうとしたゴスはレフリーの目の前でこのスクリーナーを押し倒し、時計が動かないまま痛恨のファウル(プッシング)。

VCUコーチ、ウェイドの考えた1stオプション、ファウルを受けたスクリーナーは、VCUのナンバーワン(FT%8割超)シューターでエースのジャクァン・ルイス。


それまでポロポロとフリースローを落としていた4年生ルイスは、この場面でフリースロー2本をきっちり沈めて逆転。VCUの54-53。


残り0.4秒のままのジョージワシントンのラストショットは決まらず、そのままゲーム終了。

   

渡邊雄太とジョージワシントンにとっては悔やまれる敗戦ですが、VCUコーチ、ウィル・ウェイドが戦略家としての凄みを見せつけたと言えるでしょう。

ホームでのゲームとはいえ、1月の@VCUでは30点差(85-55とVCU得意のスコア)をつけられた相手に、接戦に持ち込めたジョージワシントンのベンチも讃えられてよいものです。

   

それにしても、こんなエンディングは初めて見ました。あるESPNのアナリストは「VCUの最後のスローインプレイは、もう二度と使えない(それほど珍しい)。」とまでコメント。

上のビデオのとおり、VCUは@セントボナベンチャー戦でも大逆転劇を演じており、現段階で20勝5敗。評価は全体30位ほどで、ランキング入りは目の前です。

   

VCUで元々アシスタントコーチ。テネシー大学チャタヌーガでヘッドコーチデビューも、シャカ・スマートのテキサス大学への栄転により、VCUが呼び戻したウィル・ウェイドのキャリアについて簡単に。

1982年生まれの、若干34歳。ACCのフットボール校、クレムソン大学で学生マネージャー。ここでコーチとしては評価が高い、ラリー・シャイアットとオリバー・パーネルに師事します。パーネルに見込まれたウェイドは、卒業後もクレムソンのスタッフとして活躍。その後、ハーバード大学ヘッドコーチに就任したデューク出身のトミー・アマカーの、最初のアシスタントコーチとして雇われます。ハーバードでは難しいとされるリクルーティングで実績を残し、さらに評価アップ。2009年にシャカ・スマートがVCUヘッドコーチに就任すると、ウェイドはまたもや最初のアシスタントとして指名されます。VCUでは、2011年の同校史上初のファイナルフォー進出に大きく貢献。2013年、オープンとなった地元テネシー州のチャタヌーガHCのポジジョンに就きました。チャタヌーガでの2年目にして20勝をあげ(22勝10敗)、VCUに呼び戻されたというキャリアです。ヘッドコーチとしての成績はチャタヌーガ2シーズンで40勝25敗。VCUでのデビューシーズンである昨季は25勝11敗。アトランティック10優勝(タイ)でNCAAトーナメント出場。ベスト32。繰り返しますが、まだ34歳。年棒は1億円超え。将来を嘱望されているコーチの一人。

<追記>若き名将、ウィル・ウェイド。今シーズン終了後に、シャックやベン・シモンズを輩出した名門、LSUへの栄転が決まりました。

   

こういう人物を見ていても、アメリカのバスケットボールの深さを感じます。

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