New York City(ニューヨークシティ)エリア
アメリカ東、南部で日本から直行便が出ているのはアトランタ、ワシントンDC、そして便が最も多いのがこのニューヨーク。いずれも成田からJFK空港へJAL、ANAのほか、アメリカンとユナイテッド。そしてニュージャージーのニューアーク空港へコンチネンタル航空が飛ばしている。
95号線、SOTHでフィラデルフィアへ2時間、NORTHでボストンへ4時間。
ニューヨーク・ニックス
1946年、NBAの前身、BAA(The Basketball Association of America)に参加したオリジナルの11チームの1つ。現存するのは他にセルティックスとウォーリアーズのみで、最も歴史がある球団といえる。
5シーズン目の1951年に初めてファイナルに進出。ここではロチェスター・ロイヤルズに敗れ、翌'52年と'53年も決勝まで進むも、連続でレイカーズ(ミネアポリス)の前に沈んだ。
セルティックスやウォーリアーズに先を越される中、チャンピオンシップをようやく手にしたのは1970年。レイカーズを下しての優勝であった。この時のメンバー、ウィリス・リード(19)やウォルト・フレイジャー(10)、ビル・ブラッドリー(24)らの#は永久欠番となっている。
このあたりで黄金時代を築き、ジェリー・ルーカスやアール・モンローを得て、'73年にも再びレイカーズを退けて優勝した。
'74年、カンファレンスファイナルまで進んだチームはセルティックスに敗退。ここでリードは引退した。
以降、やや低迷したNBAきっての人気球団は、1985年にビル・ラッセルの再来といわれたパトリック・ユーイングをドラフトで指名。再びプレイオフを賑すこととなるが、'94年、'99年、それぞれロケッツ、スパーズにファイナルで敗れ、3度目のタイトル獲得には至っていない。
新世紀に入ってからはプレイオフ出場がわずか2度という、寂しい状態が続いている。
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ホームは説明不要の聖地、マジソンスクエアガーデン。収容は2万人近い。マンッタンのど真ん中、現在の位置に移ったのは1968年から。
2009-2010年シーズンのアリーナ稼働率は98.7%(リーグ8位)。成績とは裏腹のこの数字はさすが人気球団。アウェイでも90%(同11位)と高い。
様々な鉄道が乗り入れるペンステーションが直結するガーデンへは車はおすすめしない。ここは公共交通機関で。郊外の、駅に近い場所に宿をとって、ゲームだけ鉄道というのもあり。マンハッタンの宿代は高い!
鉄道
ブルックリン・ネッツ
2012年、ニュージャージーからブルックリンへ移転。
1976年、ABAから移ってきたニューヨーク・ネッツが前身。*ロングアイランドを本拠としていたので、ブルックリンへはある意味里帰りとなる。
翌'77年、ニュージャージーへやってきた。どうしても、どうしても、お隣の名門、ニックスの影に隠れてしまう。
NBAでの成績は芳しくなく、プレイオフに出ても1回戦負けばかり。
屈辱の歴史が続く中、2002年、2003年の連続でのファイナル進出は偉大な記録。それぞれレイカーズ、スパーズに敗れたものの、新世紀はニックス以上の成績をあげている。
ABA時代にはドクターJ、そして初期にはダリル・ドーキンスやバック・ウィリアムス、オーティス・バードソングといった印象的な選手が在籍した。
'90年代はじめはデリック・コールマンやケニー・アンダーソンをドラフトで指名するが、これは失敗。また、当時のユーゴスラビア出身のドラゼン・ペトロビッチという伝説的なスコアラーをトレードで得るも、ドイツでの交通事故死という不幸にも見舞われている。
2000年にロッド・ソーンがフロント入りすると、コーチにバイロン・スコットを起用。ドラフトではケニョン・マーティンを獲得。
翌2001年にスターガード、ジェイソン・キッドも加入。前記のファイナル進出までこぎつけた。
その後ビンス・カーターも入ったが、チームは再び低迷。'09-10シーズンはわずか12勝という燦々たる成績だった。光明は見えない。
が、デロン・ウィリアムウス、ジョー・ジョンソンに加え、ポール・ピアースとケビン・ガーネットが移籍。一気に優勝を狙えるチームとなった。
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セントジョーンズ大学レッドストーム
NYCのカレッジチームというと、まずセントジョーンズ大学(St.John'sUniversity,SJU)レッドストームがあげられるだろう。
ホールオブフェイマー、ルー・カーネセッカのコーチ引退後は弱体化が甚だしいが、NCAAトーナメント出場27回を数えるビッグイーストの名門。
1952年の準優勝、そしてクリス・マリンやウォルター・ベリー、マーク・ジャクソン、ビル・ウェニントンといった選手を揃えて進出した、1985年のファイナルフォーが有名(ユーイングのジョージタウンにセミファイナルで敗退)。
マリンが最も有名なOBだが、ニックスなどで活躍したポイントガードのディック、ミルウォーキーのマーケット大学をNCAA優勝に導くなどの名将、アルのマクガイア兄弟は、揃って殿堂入りを果たしている卒業生。
1952年のチームをコーチしたフランク・マクガイアは兄弟とは関係がないが、二人をコーチ。やはりOBで、SJUの後にノースカロライナ大学を1957年NCAA初優勝に導いている(アシスタントにディーン・スミス)。
近年のNBAではマリック・シーリーというフォワードがOBだが、1999年に事故死。
その前には引退後に「色々もめた」強力リバウンダー、ジェイソン・ウィリアムス。
現役選手ではロン・アーテスト(現メタ・ワールド・ピース)。2010年オフに元UCLAヘッドコーチでESPNコメンテイターのスティーブ・ラビンがコーチに就任。再建が期待されるが・・・。
ホームは”基本的には”カーネセッカアリーナ。ロケーションはキャンパスがあるクイーンズで、JFK空港の北側。
1961年完成と雰囲気が素晴らしいが、収容が6,000人と小規模。より観客者数が見込める場合はMSGを使用。
コロンビア大学ライオンズ
一方、マンハッタンにあるディビジョンⅠスクールは、我らがKJ松井の母校でアイビーリーグのコロンビア大学(Columbia University、ライオンズ)。在籍した4シーズン、KJ悲願のNCAAトーナメント出場はならなかった。過去の出場は3回。1968年のベスト16が最高成績である。ペン、プリンストンの2強がやはり突出している。古豪ではあり、ヘンリー・ディナートというホールオブフェイマーがいる。6-1のフォワードで、NBA以前のプロリーグで活躍した。
ホームはレビエンジム。収容3,400人ほどと小さい。残念ながら?観戦は難しくない。。。
West Point(ウェストポイント)
アーミー(陸軍士官学校)ブラックナイツ
ニューヨークシティエリアには他にもディビジョン1スクールがあるが、ここをあげておきたい。
マンハッタンから30分ほど北上したところにある陸軍士官学校(Army、ブラックナイツ) 。
エアフォース(コロラド州コロラドスプリングス)、ネイビー(メリーランド州アナポリス)の項で紹介したとおり、'80年代に3校揃って来日しての公式戦をおこなっている。
3校のうちアーミーだけがNCAAトーナメントに出ていないが、「存在感」は十分。OBにコーチKこと、マイク・シャシェフスキーがいる。そして”コーチKをアーミーでコーチした”のがボビー・ナイト。師弟関係はあまりにも有名。シャシェフスキーもアーミーでのコーチ経験後、デュークへ移った。
ホームはクリストルアリーナ。収容5千人ほどで、同じペイトリオットリーグに属するネイビーとのゲームは観戦難易度高し。
ニューヨークの高校バスケットボール
アメリカで最も人口の多い町、ニューヨーク。当然NY出身のスター選手は多い。数え切れない。
高校も多種多様だが、ナイキのバスケットボールシューズにもエクスクルシブカラーが存在するライスやクリスト・ザ・キング、そしてセントレイモンズあたりは有名
(しかしNBAではなかなか成功できないジンクスも)。あとはカリーム・アブドル・ジャバーを筆頭に、レン・エルモアやマリオ・エリーを出したパワーメモリアル。ステファンをはじめとしたマーブリー兄弟やその従兄弟のセバスチャン・テルファー、ランス・スティーブンソンらを出したコニーアイランドのリンカーン(ここもプロキャリアが弱い)。クイーンズではSJUのあるジャマイカのアーチビショップ・モロイが、ケニー・アンダーソンとケニー・スミスの両PGを輩出している。
Syracuse(シラキュース)
ニューヨーク「州」にあるが、東南端のいわゆるニューヨークシティエリアからは84号WESTと81号NORTHを乗り継いで5時間弱かかってしまう。90号WEST、バッファロー経由でクリーブランドまでは6時間。
シラキュース大学オレンジ
人口20万弱の大学町。私立シラキュース大学(Syracuse University,Cuse、オレンジ)の所在地。
2003年、フレッシュマンにしてCuseをNCAA初優勝に導いたカーメロ・アンソニーの母校として、日本でも知られる。
1979年のビッグイースト発足当時からのメンバー(現在はACCへ)で、トーナメント出場36回は全米ベスト10に入るほどの名門。
1987年にデリック・コールマンやロニー・サイカリー、'96年にはジョン・ウォレスなどを軸に決勝まで進んでいるがいずれも敗れ、万年強豪校のままであると思われたが、2003年は名物コーチ、ジム・ベイハイムの十八番、2-3ゾーンが恐ろしいほど機能。カーメロのほか、ハキム・ウォリックという運動能力抜群のプレイヤーも揃い、第3シードからチャンピオンシップを獲得した。
やはり古豪で、デトロイトなどで活躍したガード、デイブ・ビングというホールオブフェイマーがOBにいる。
現役ではミネソタのジョニー・フリンとウェスリー・ジョンソン。少し前ならビリー・オウエンスあたりが有名か。
日本でも活躍したスウィングマン、スティーブン・トンプソンはコールマンの同期で、'87年準優勝チームのメンバー。
NFLのスターQB、ドノバン・マクナブもOBで、バスケットボールチームにも在籍した。
ほか、マイケル・ジョーダンをはじめとしたスター選手のエージェントとして暗躍?したデビッド・フォークも。
Cuseのホームは必見。フットボールチームと 共用だが、キャパシティが全米一のキャリアドームである。バスケットボールゲームなら約3万人を飲み込むこのお化け施設は、到底大学のものとは思えない。しかも人気チームゆえに、毎ゲームそれなりに満員に近くなるのも驚異的。*基本、座席にこだわらなければ、よほどでないとチケット入手は可能。
Ithaca(イサカ)
コーネル大学ビッグレッド
シラキュースから81号線を南下。コートランドという町で下りて南西へ進み、計1時間半ほど。フリーウェイも走っていない田舎町にアイビーリーグの一員、コーネル大学(Cornell University、ビッグレッド)のあるイサカに着く。
2010年、NCAAベスト16に進む快進撃により、一躍名をはせた学校。が、トーナメント出場回数はわずか5回で、やはりペン、プリンストンの2強に遅れをとってきた。
ホームはニューマンアリーナで、収容は約4,500人。(なかなかないが)2010年のように強くなってしまうとチケット入手が難しい。やはり美しいキャンパス。
Albany(オルバニー)
ニューヨーク州都。シラキュースから90号線EASTで2時間半。そのまま90号で東へ進むとボストン(途中のスプリングフィールドへは1時間半)、87号南下でニューヨークシティ。それぞれ3時間弱で着く。87号を北上すると、カナダのモントリオールまで4時間という立地。
NCAAのディビジョン1プログラムが2つ。
シエナ大学セインツ
まずは町の北隣、ニュートンビルにあるシエナ大学(Siena College)セインツ。MAACというカンファレンスに属し、NCAAトーナメント出場は6回。
ホームは1990年完成のタイムズユニオンセンター。キャンパスではなく、
オルバニーダウンタウンにある、15,500人収容の立派なアリーナ。
オルバニー大学グレートデンズ
もう一校はアメリカイーストカンファレンス所属のオルバニー大学(StateUniversity New York,Albany)グレートデンズ。トーナメント出場は2006、2007、そして2013年の3回のみ。
ホームはSEFCUアリーナで収容4,500人ほど。
Buffalo(バッファロー)エリア
人口30万人ほどで、州北西端、カナダ国境にあるナイアガラの滝への玄関口。当然ニューヨークシティは遠いが(7時間半)、エリー湖に沿った90号線WESTでオハイオ州クリーブランドへ3時間ちょっと。ペンシルバニア州ピッツバーグへはエリー経由で南下3時間半。そして目の前のカナダ国境を越えて、トロントへ2時間弱で行ける。
NFLビルズが有名だが、現在NBA球団はなし。
カニーシェス大学ゴールデングリフィンズ
NCAAディビジョン1は、小規模私立、カニーシェス大学(Canisius College、ゴールデングリフィンズ)。NCAAトーナメントに4度出場している、MAAC(Metro Atlantic Athletic Conference)のメンバー。
土地柄もあって、バスケットボール以上と言っていい人気スポーツはアイスホッケー。'80年代にNBAにも在籍した7フッターのカナダ人、マイク・スマークの母校。
ホームはダウンタウンに近い、北東キャンパス内、クースラーセンター。収容2千人強の小さいアリーナ。
バッファロー大学ブルズ
続いてはブルズ(バッファロー大学、State University of New York,Buffalo)。ビルズと違って知名度は低く、NCAAトーナメント出場経験なし。中堅ながら渋いカンファレンス、MACにニューヨーク州から唯一参加している。
ホームはオルムニアリーナ。収容は8,000人を超える。キャンパスはダウンタウンから離れた北東郊外。
ナイアガラ大学パープルイーグルス
バッファローから北へ数十分進んだところにある"新婚旅行地”、ナイアガラフォールズにもディビジョン1。ナイアガラ大学(Niagara University,NU、パープルイーグルス)である。
カニーシェスと同じく小さい私立校で、MAAC所属。NCAAトーナメントに3度出場している。1970年にベスト16進出。この立役者が5-9のPGでホールオブフェイマー、後にロケッツでも大活躍するカルビン・マーフィー。
ホームはギャラハーセンターで収容2,400人とやはり小さい。が、MAACのゲームも雰囲気が良い。ラプターズのゲームとナイアガラ観光が一緒にできて、狙い目。