NCAAバスケットボール選手が稼ぐ。
これは、ついこの前までタブーだったことです。
「稼ぎたいのなら、すぐにNBAへ行け」
これがNCAAという組織の態度でしたが・・・
時代の流れでしょうね。
億を稼ぐヘッドコーチがいて、プレミアムチケットが売れるカレッジバスケットボールに、魅力的なアパレルやスニーカー。
これらに最も貢献しているはずの選手が1円も稼げないのはおかしい。
この声に応じたというわけではないでしょう。
OTEやNBA Gリーグ(イグナイト)に対抗しようという狙いも間違いなくあったはずです。
いまや、オーストラリアNBLや中国CBA、そしてBリーグさえもNCAAのライバル(?)になりつつある状況で、NCAAはどのようにして選手に利益を与えているのでしょうか。
NCAA x NIL
NILとは、簡単に言えば、NCAA選手が自分の名前、肖像権、および個人的なイメージを活用して収入を得ることを許可するルールのことです。
NILの導入により、選手は自身の人気やスキルに基づいて、例えば商品の広告やソーシャルメディアのプロモーションなどを通じて報酬を得ることができるようになりました。大学在学中に収入を得られる一方で、NCAAの規定に準拠している範囲でプロモーション活動を行うことが可能です。*引き続き、”プレイすることそのもの”に対しての利益は得られません。
<過去の投稿>
> NCAAカレッジバスケットボール2021-2022~"NIL"とは
> NCAAとNIL~ミシガンステイト大学バスケットボールのケースなど
> NCAAとNIL~注目・人気の男女バスケットボール選手ランキング
まだまだ未整備の部分も多く残りますが、このNIL導入により、NCAA選手が収入を得ることが可能となったのです。
富永啓生選手(ネブラスカ大学)
が、しかし、留学生選手への導入が難しい。
基本的に、留学生は学生ビザでのアメリカ入国となっているため、アルバイトさえできません。移民法にひっかかるのです。
ところがところが・・・
ネブラスカ大学の富永啓生選手。
ジャージーが14,900円ならほしい!
すでに大学卒業資格を得ているからか、はたまた自国(日本国)内の支払いのみに関してのみ利益を得ることができるのか、完全にチャリティなのか・・・不明ですが、、、
良いことだと思います。
> 追記!!
留学生選手の利益享受については、議論が活発に行われているようです。
また、このNIL市場をリードしている、ブレイクローレンスが代表をつとめるオープンドースという会社が、ネブラスカ大学のある州都リンカーンにあるということも、富永選手のNILに少なからず影響しているでしょう。
約33万円で、富永選手が練習に来てくれる!
それにしても、このNILはすごい。
そしてその変化のスピードがすごい。
たしかに未整備ではありますが、日本ではこうはいかないでしょうね。
> ネブラスカ大学の選手一覧(もちろん、バスケットボール以外のスポーツも)
レブロンの息子たちも?稼ぐNCAA選手たち
さて、このNIL。
On3というサイトが格付けをしています。
これによると、1位はレブロンジェームスの息子、ブロニー(USC)。
その価値は何と約8億5千万円!(投稿当時のレート)
既に、父レブロンが契約している、リッチポウル率いるクラッチの名前も載ってきています。
富永選手のOn3 NILにおけるページはこちら
その他、やはりフットボール選手、中でもQB、そして”アイドル”化しやすい、女性アスリートも上位にきていることが特徴的。
男子バスケットボールで2位につけるのは、これもレブロンジェームスの息子ブライス(まだ高校生!)で、3位は隻腕選手のハンセルエマニュエルですから、バスケットボール選手としての実力がそのまま反映されるわけではないのが面白い。
とはいえ、4位以下はバスケットボール選手としての力を反映。
”モンゴリアンマイク”こと、マイクシャラブジャムツ選手の72位もすごい!
特筆すべきは、このランキングに高校バージョンが存在することでしょう。
1位ブライスジェームスに続くのは、先日デューク進学を決めたスーパー高校生、クーパーフラッグ。
まぁ、ちょっと行き過ぎ感もありますね。。。
ものすごいスピードで進む、NILからは今後も目が離せません。
X(旧ツイッター)でも、#NCAAxNILメモ というタグで追いかけておりますのでチェックしてみて下さい。
<後記>
富永啓生選手のネブラスカ、良いですね!
クレイトン、ミネソタと連敗しましたが、ミシガンステイトを撃破!
まだまだこれからですね。