※フィンドレープレップ、バスケットボールプログラムの活動が停止されました。
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ラスベガス郊外にあるフィンドリーというプレップスクールをご存知でしょうか。
バスケットボールに特化した極めて特異な学校で、ヘンダーソンというインターナショナルスクールに属しています。
プロモーションビデオにあるとおり、ナイキがバックアップしており、わずか10年ほどで多くのNCAAディビジョン1、NBAプレイヤーを輩出してきました。
主な選手だけでも、、、エイブリー・ブラッドリー、トリスタン・トンプソン、コリー・ジョセフ、アンソニー・ベネット、そしてニック・ジョンソン...
もともとはミシガン州にルーツを持つコーチ、マイケル・ペックがトロントから選手を引っ張ってきて強くした学校です。
この学校を追いかけた、"THE SEASON"というドキュメンタリーが秀逸で、そのクオリティはまさに現代版"HOOP DREAMS"。
NCAAディビジョン1スクール、そしてNBAへの道のりが実に見事に描写されています。
どの映像も見ごたえたっぷりですが、ここでいくつかをご紹介。
"NWG"ことナイジェル・ウィリアムス=ゴス。
ドレッドヘアがトレードマーク(現在は違います)が特徴の彼は、シアトルの名門ワシントン大学へ進んだ後、今秋3年生から八村塁選手と同じゴンザガ大学へ転校。ポートランド郊外ハッピーバレー出身のゴスは、このドキュメンタリーで最も多く登場する選手の一人です。
この”ブザー”は何度見てもカッコいい↓
レブロンのマイアミ移籍についてコメント。トリスタン・トンプソンもまだあどけなかった↓
ホールオブフェイムのあるマサチューセッツ州スプリングフィールドで。ルブライアン・ナッシュ率いるダラス・リンカーン高校との対戦。いかにナッシュがすごい選手だったかわかります↓
ラスネガスにはもう一校、ビショップゴーマン(Bishop Gorman)という強豪高校があります。このライバル対決はすっかり全米級となりました。
BGも多くの優秀な選手を生み出しており、最近ではUCLAからNBAに進んだシャバズ・ムハマドや、地元UNLVから2016NBAドラフトで41位指名された白人ビッグマン、スティーブン・ジマーマンに、2017年に大学に進む有望選手、日本でも活躍したチャールズ・オバノンの息子がいます。
八村選手の同期で高校オールアメリカのビッグマン、ザック・コリンズもビショップゴーマン出身↓
さてこのフィンドレー、存在はやや危ういものです。というのもコーチが皆野心家で、より待遇の良いプロやカレッジに誘われるや否や即移っていくからです。
このオフもヘッドコーチがカレッジに転身。これにより、ミネアポリス近郊の高校から転校してきた2017年のプロスペクト(有望高校生)の一人、ゲイリー・トレントJr.(あのNBAプレイヤーの息子)がこれもカリフォルニア州の新興バスケットボールに再度転校しました。
この学校はプロリフィック(Prolific)という学校。カリフォルニアワインの産地で世界的に有名な観光地、ナパにあります。このバスケットボールには全く無縁に思える場所に、とんでもない学校が出現したわけです。
まだ進学先を決めていないトレントJr.を狙い、既に大勢のカレッジコーチが↓
こういったバスケットボールに特化した学校としてはバージニア州の「老舗」オークヒルアカデミーが有名。
オークヒルやフィンドレーはナイキ/ジョーダンがバックアップしていましたが、プロリフィックはアディダスが支援→スクールサイト
またナイキやアディダスと激しく争うアンダーアーマーは、ブランドン・ジェニングス、エマニュエル・ムディエイに続いてテレンス・ファーガソンの高卒プロキャリアをサポート。
*NCAAで圧倒的シェアを誇るナイキ契約校に選手を入れたくないという、アンダーアーマーの抵抗だ、と見る向きもあります。
様々な思惑が交錯する世界ですが、、、それでもこういった世界がアメリカのバスケットボールを強くしているという一面を持っているのは事実です。
主に東部ですが、日本人選手のプレップスクールへの進学も目立ってきました。
フィンドレーの"THE SEASON"、ぜひご視聴を!