カンザスシティからキングスが去って25年。もう一方の大都市セントルイスも含めてプロチームに縁がないが、カレッジはそれなりに盛ん。
Kansas City(カンザスシティ)
NCAA縁の地。
現在の本部はインディアナポリスにあるが、元々はこのKCにあった。その縁もあり、1988年、記念すべき第50回NCAAファイナルフォーはこの町のケンパアリーナで行われている。
NBA球団はないが、NFLチーフス、MLBロイヤルズを持つ州最大の都市。もちろん国際空港あり。
州の西端にある町で、カンザス州のカンザスシティとは双子都市。
70号線を30分も走ればカンザス大学のあるロウレンスに着く。東端セントルイスへは同じく70号線で4時間。途中、ミズーリ大学のあるコロンビアへは2時間で着く。
ミズーリ大学カンザスシティ校カンガルース
カレッジはカンザス大学、ミズーリ大学にはさまれて影が薄い。
サミットリーグ所属のミズーリ大学カンザスシティ校(University of Missouri Kansas City,UMKC、カンガルーズ)。マブスで’90年代半ばに活躍したトニー・デュマースがいるが、強豪とはいえない。
ホームは1936年完成と、大変歴史ある建物ミュニシパルオーディトリアム。9,500人収容。ダウンタウンにあり、南方にあるキャンパスとは少し離れる。このアリーナをはさむように、西にかつてキングスもホームとして使用したケンパーアリーナ、東に新しいスプリントセンターがあり、どちらも17,000人ほど収容する。このスプリントセンター内には全米大学バスケットボールホールオブフェイムが設けられている。
カンザスシティの高校バスケットボール
高校のレベルはなかなかで、ネブラスカ大学のティロン・ルー、そしてミズーリ大学OBのアンソニー・ピーラーとカリーム・ラッシュという、一時期をレイカーズで過ごした面々がKCハイスクールの出身(それぞれ違うハイスクール)。
Columbia(コロンビア)
70号線沿い、西のカンザスシティ、東のセントルイスのちょうど真ん中の大学町。それぞれに2時間で着く。
ミズーリ大学タイガース
ミズーリ州ナンバーワンカレッジはここにあるミズーリ大学(University of Missouri,MU,Mizzou)タイガース。
カンザスシティ出身のアンソニー・ピーラーとカリーム・ラッシュ以外では、リトアニア代表フォワード、リナス・クレイザが有名なOB。
さらに古くはラリー・ドリューや白人の7フッター、スティーブ・スティパノビッチなど。
NCAAトーナメント出場が26回の強豪だが、ファイナルフォー経験がゼロとしても知られる。最高成績は1944年、'76、'94、'02、'09のベスト8。32年間にわたってコーチしたノーム・ステュワートはOBとしても有名。
成績で圧倒されているが、同じカンファレンスに属するカンザス大学とのライバリーが全米的に有名。またカンファレンスは異なるが、イリノイ大学とも毎年対戦が組まれ、州境の町セントルイスで行われることから”ボーダーウォー”とよばれる。
ホームはキャンパス内のミズーアリーナ。収容は15,000人。2004年完成と新しい。この投資に応えるためにも、そろそろファイナルフォーがほしい。
St.Louis(セントルイス)
セントルイスも日本からの直行便は無し。シカゴやミネアポリス経由が現実的。カンザスシティへは70号線西行きで4時間。64号線東行きでケンタッキー州ルイビルへは4時間半。シカゴへは5時間かかる。
セントルイス大学ビリケンズ
大都市だが、カンザスシティ同様、現存するNBA球団はなく、NCAAディビジョン1スクールが1校。セントルイス大学(St.Louis University,SLU)ビリケンズである。
アトランティック10カンファレンス所属の私立校。
1年間のみの在籍だが、ラリー・ヒューズの母校として知られる。NCAA出場が6回と少ないが、セルティックスで活躍したホールオブフェイマー、エド・マコーリーもOB。また、自身もNBAへ進み、選手生活の後GMなどを務めたボブ・フェリーも有名(息子ダニーもデュークからNBAへ進み、ボブと同じ道を歩んでいる。)。
SLUの現コーチは、1998年にユタ大学をNCAA決勝にまで導いた名将リック・マジェラス。
ホームはチャイフェツアリーナで収容1万人強。ミシシッピ川やゲートウェイアーチから西へ進んだダウンタウンエリア。
ハイスクールはなかなかレベルが高く、最近ではフロリダ大学からNBAへ進んだデビッド・リーらがいる。