Memphis(メンフィス)
テネシー州最大の都市。
グリズリーズのホームアリーナでわかるとおり、フェデックスの本拠。州西端にあり、州都ナッシュビルまでは40号東行きで3時間強。アラバマ州バーミンガムまでは5時間近くかかる。
メンフィス・グリズリーズ
よく知られているとおり、1995年、トロントとともにカナダ、バンクーバーにできた球団が前身。メンフィスへの移動は2001年。
創設15年の歴史の中で、プレイオフ出場はわずか3回。当初8年間はプレイオフなしで、典型的な新興球団。プレイオフ3回もすべて1回戦敗退で、ライバル?ラプターズに比べても寂しい成績。
当初のチームを支えたのはいずれもドラフトで指名したブライアント・リーブス('95年)とシャリーフ・アブドル・ラヒム('96年)。
'98年にはアリゾナ大学からマイク・ビビーを獲得も、翌'99年には全体2位指名したスティーブ・フランシスが入団拒否。フランチャイズ移転の一因となる。
メンフィスに移った2001年はスペイン人センター、ポウ・ガソルと、デューク大学をNCAA優勝に導いたシェーン・バティエ を獲得。その後もマイク・ミラーやジェイムス・ポジーなどスター級の選手が入団。
チームは2004年から3季連続でプレイオフに進んだ。が、選手の入れ替わり激しく、再び成績は下降。2010年はやや持ち直したが、40勝するのが精一杯だった。
ザック・ランドルフ、ルディ・ゲイ、そしてOJ・メイヨといった若手が牽引しているが、プレイオフでの経験がなさすぎる。長期的視野での球団づくりが求められる。
ホームはフェデックスフォーラム。2004年完成で、収容は18,000人ほど。
観戦難易度(アリーナ稼働率)は74.4%でリーグ28位。アウェイでは87.6%(20位)と上がる。
ミシシッピ川に近いダウンタウンにあり、周辺に駐車場が点在。
メンフィス大学タイガース
このフェデックスフォーラムをグリズリーズと共有しているはメンフィス大学(University of Memphis)タイガース。
所属はAAC(アメリカンアスレティックカンファレンス)。ケンタッキー大学へ栄転したコーチ、ジョン・カリパリが2008年にNCAA準優勝させており(*デリック・ローズなどの入学違反などにより記録は削除)、市民の期待はグリズリーズ以上に高いとも言える。*”memphis basketball”と検索すれば、トップに出てくるのはこちらのカレッジのほう。。。
NCAA出場19回を数える名門。
もともとはメンフィスステイト大学として知られており、ペニー・ハーダウェイの卒業したのち、'94年に"University of"に改名した。
最多コーチは自身も1973年にエースとしてNCAA準優勝を果たした(この時のコーチも有名なジーン・バートウ)、ラリー・フィンチ。220勝した彼も、'85年にキース・リーというビッグマンを擁してファイナルフォーに進めている。
フィンチがコーチした選手で最も有名なのはやはりアンファーニー・ファーダウェイ。他のOBではローズのほかに、クリス・ダグラス・ロバーツやタイリーク・エバンスといった現役NBAプレイヤー。さかのぼってエリオット・ペリーや、2010年夏に殺害されたロレンゼン・ライト。
能力の高い選手を集めるが、精神面で粗いとされるプログラムの特徴は、OBの素行からも見て取れてしまう。現コーチはアリゾナ大学出身で、まだ30代前半のジョッシュ・パストナー。1997年のアリゾナ大学優勝にも貢献しており、その手腕はカリパリの後継として認められた。
メンフィスも多くのスターを輩出する町。ペニーとエリオット・ペリーは同じハイスクール、トリードウェルの出身。ラリー・フィンチやロレンゼン・ライトも地元出身。
Nashville(ナッシュビル)
州都。
カントリーミュージックの中心地で、"Music City USA"の異名。ニューオーリンズやメンフィスとはまた違う、音楽の都である。
州のほぼ真ん中に位置する。州を横断して走る40号線で、西行きでメンフィス、東行きでノックスビル(テネシー大学の所在地)へそれぞれ3時間ほどかかる。65号線を北上していけば、ケンタッキー州ルイビルへ3時間、レキシントンへも3時間半で到着。
バンダービルト大学カマドールス
この町にあるのは全米有数の名門私立校、バンダービルト大学(Vanderbilt University,Vandy、カマドールス)。
SEC所属。
NCAAトーナメント出場は13回。1965年のベスト8が最高成績で、'80年代後半あたりから少しずつ目立ち始めた。
学力が高いカレッジのため、そうそう有望選手を集められないのは致し方ない。スマート、クレバーといった言葉があてはまるチーム。いずれも転校してしまったが、マット・マロニー(ペンシルバニア大学へ)、ジョン・アマエチ(ペンステイト大学へ)といった元NBAプレイヤーが在籍。日本リーグでも活躍したテッド・ヤングもVandy出身。インテリ選手が目立つ。
キャンパスはダウンタウン南西の方角にあり、ホームはメモリアルジムナジウム。14,000人ほどの収容。1952年完成と古く、バスケットゴールの裏側!に両チームのベンチが置かれる、独特のコートが有名。
Knoxville(ノックスビル)
ノースカロライナ州に近い、東部の町。
州都ナッシュビルは40号西行きで3時間弱。75号を北上、同じ33時間でケンタッキー州レキシントン。40号東行き→26号→85号と乗り換えて、ノースカロライナ州シャーロットへは約4時間。75号南下、チャタヌーガ経由でジョージア州アトランタへも4時間ほどで行ける。
人口は20万人弱だが、州最大のマンモス校、テネシー大学(University of Tennessee,Vols、ボランティアーズ)がある。
テネシー大学ボランティアーズ
こちらもSEC所属。
スーパーQB、ペイトン・マニングの母校で、全米優勝も果たしたフットボールが非常に有名だが、バスケットボールも最近勢いがある。現コーチはPurdue出身のクォンゾ・マーティン。
NCAAトーナメントには19回出場。
2010年、ベスト8進出が最高成績。現役NBAではブルズのCJ・ワトソンがOB。さかのぼってアラン・ヒューストンとデイル・エリスの好シューター。そしてニューヨーク・ニックスなどで活躍したバーナード・キングなど、点取り屋が多い。
学校はバスケットボールも強化したい。10万人以上のキャパシティを誇るフットボールスタジアムを持つが、フープの本拠、トンプソンボーリングアリーナも24,500人入る、全米2位(1位はシラキュース大学のキャリアドーム)の巨大施設。
Chattanooga(チャタヌーガ)
ノックスビル、ナッシュビル、アトランタ、そしてアラバマ州バーミンガムといった都市にすべて2時間ほどでアクセス可能な交通の要衝。
テネシー大学チャタヌーガ校(University of Tennessee,Chattanooga,Mocs、モッキンバーズ、モックス)の所在地。
チャタヌーガ(テネシー大学チャタヌーガ校)モッキンバーズ
サザーンカンファレンス所属の中堅校。NCAAに10回出場しているなかなかの強豪。
OBにホールオブフェイマー、ドミニク・ウィルキンスの弟ジェラルドがいる。
ホームはマッケンジーアリーナで、収容11,000人ほど。