地元の高校バスケットボール、インターハイ予選に行ってきました。
もう佳境。4強による決勝リーグが3日間にわたって行われ、そこそこ高校の数が多いこの県からは2校が8月初めのインターハイに進みます。
高校3大タイトルの一つ(あと二つは国体とウィンターカップ)とまで言われるイベントなので、各校ここに一つのピークを持ってきます。
漫画スラムダンクにもあるとおり、学校によってはこのインターハイ(予選)までで3年生が引退するため、最後の大会と捉えている学校も少なくありません。
*スラムダンクで言えば湘北は三井を除いて引退、松・・いや翔陽は全員残りました(笑)。
本当にいまさらのことですが、あらためて日米の高校バスケットボール事情について考えてみました。
アメリカはどうでしょうか。
アメリカはシーズン制をとっているため、インドア競技のバスケットボールは”ウィンター”。
学校が始まって間もなく、秋にスタートし、冬にピーク、NCAA、NBAも含めて、春にクライマックスを迎えることになります。
ではこのインターハイというクライマックスイベント真っ盛りの日本に対して、日本人がうらやむ、3か月ほどの長い夏休みの間、アメリカ人高校生選手はどうしているのか。
*高校の「部活」は夏休み期間は一切の活動を停止します。
AAU(アマチュアアスレティックユニオン)でプレイしているのですね。
これは完全に校外組織で、夏休みの間、子供たちはAAUが組織するチームでプレイすることが可能です。*日本で言う野球のリトルリーグをイメージするとわかりやすいです。
最近ではこのAAUが高校バスケットボールチームよりも注目を集めるケースが多く、好選手を抱えるコーチなどチーム関係者にはNCAA、NBAスカウトの人間が近寄ってきて、そこのにおける金銭や物品の授受があるのではないかと言われています。*間違いなくありそうです。
ややうさんくさいAAUですが、チームでのプレイを可能にし、かつNBAやNCAAスカウトの前でアピールできる機会は、選手にとっては絶好のものです。
*かつてはストリートバスケットボールもその場所の一つでしたが、アウトドアコートの膝に与える影響など、NBAやNCAAディビジョン1候補生の多くがAAUにその活動の場を移しています。
さて、この時期の日本の高校バスケットボールを見て思ったのは「チームとしての完成度が高い」ということ。ピークに持ってきているので当たり前ですが。
一方でアメリカは1シーズン半年強ほどの高校での活動が終えると次はAAU。
全国大会がないうえに、チームがころころ変わるため、「チーム」よりも「個」が優先となります。
やや乱暴にまとめてしまいますが、、、
高校でビッグイベントを持つために「チーム」を優先する日本
高校レベルでは「個」を優先するアメリカ
この違いは”その先のキャリア”において、大きな違いとなってくるのではないか。
そんなことを考えました。
最後にトップレベルの選手の比較。
まず日本は八村塁。*すでに高校生ではないですが。
アメリカはESPNでナンバーワンスモールフォワードと評価されているジョシュ・ジャクソン。*こちらも今秋大学(カンザス)に進みます。
高校より上のカテゴリー、大学やBリーグの今後によっては日本の高校バスケットボールも状況が変わってくるかもしれませんね。