<追記>
セントジョセフ(コネティカット)がディビジョン3の全米ランキング9位(Basketball Times)!
以前の投稿も参照下さい。
NCAAディビジョン3のバスケットボール
2019-2020NBAプレイオフにおける、ダンカンロビンソンの活躍は見事でした。
そのロビンソンが、ニューイングランドのNCAAディビジョン3の大学出身であること(1年次のみ。2014年にルーキーオブジイヤーを獲得し、ディビジョン1のハイメジャー、ミシガン大学へ転校)は、多くの選手に希望を与えたのではないでしょうか。
「D3スクール出身でも、プロ選手、NBA選手になれるんだ」と。
*何回も書きますが、Bリーグ栃木のジェフギブス選手もディビジョン3出身(オハイオ州のオッターバイン)。ただし、全米優勝まで達成(2002年)し、POYま獲得。さらにフットボールでも一流選手であったギブスは特別な選手。むしろ、なぜD3だったのか。。。
NCAA D3大学の日本人選手
アスレティックスカラシップ(奨学金)がないディビジョン3。NCAA公式サイトに記載があるとおり、エリジビリティ(選手資格適用)センターへの登録も必要なしのため、「入部」はD1などと比べて”カジュアル”ではあります。
ほとんど知られていませんが、これまでディビジョン3でプレイした日本人選手は少なくなかったのではないかと思います。
そして、「世界的な」漫画家・井上雄彦氏によるスラムダンク奨学金の存在。
当初のサウスケントもそうですが、現在のセントトーマスモアというプレップスクール(大学準備校。渡邊雄太選手もかつて所属。)が、いずれもコネティカット州にあることから、近くのニューイングランド(コネティカット州、ロードアイランド州、マサチューセッツ州、バーモント州、ニューハンプシャー州、メイン州を指す)のD3大学に進む選手が目立ってきました。
まずは、酒井達晶選手(北陸学院出身)。2020-2021シーズンを4年生キャプテンとして迎える彼は、メイン州のセントジョセフカレッジ所属。アメリカにいながら、SNSで多くの発信を行っている酒井選手は、日本からアメリカに渡った大学生選手ネットワークの中心的存在の1人。
続いて、鍵冨太雅選手(福岡大大濠出身)。鍵冨選手が所属する、ボウディンカレッジもメイン州に所在。加盟するカンファレンス、NESCAC(ニューイングランドスモールカレッジアスレティックカンファレンス)は、ダンカンロビンソンが通ったウィリアムズカレッジもメンバーとして抱えます。
そして、木村圭吾選手(八王子学園八王子出身)。以前書かせていただいたとおり、木村選手は伊藤治矢コーチもいる”コネティカット州の”セントジョセフ(University of Saint Joseph、USJ)に進学。こちらは、酒井選手のセントジョセフと同じ、GNAC(グレートノースイーストアスレティックカンファレンス)に所属。
*こちらの地図を見れば一目瞭然ですが、ディビジョン3の大学の多くがニューイングランド地方にあることがわかります。
*木村選手の1学年上のスラムダンク奨学生には、小林良選手(桐光学園出身)もおり、こちらはやはりコネティカット州のブリッジポート大学(UB)に所属。ECAC(イースタンカレッジアスレティックカンファレンス)加盟のUBは、オレゴン大学からNBAに進んだボルボルのお父さん、マヌートボルの出身校。ブリジポートはディビジョン2。別の機会に書こうと思います。
*スラムダンク奨学生ではありませんが、ボストンの名門MITには小川春太とアーロン光龍フックスの両選手。MITもディビジョン3です。
*B3岩手ビッグブルズに所属する、青木龍史選手もD3・ローズハルマン(ラリーバードを輩出したインディアナステイト大学と同じ、テレホートにキャンパス)出身。MIT同様の優秀な工科大学で、揃ってニックネームは”エンジニア”。余談ですが、高校時代にイリノイ州チャンピオンに輝いている青木選手は、チームメイトにビラノバからNBAに進んだジェイレンブランソン。この、当時の高校コーチのツイートが素晴らしかった!
*最後にもう1人は、コーキワイリー選手(アメリカンスクール出身)。珍しいと言えば珍しい、メンフィスにあるディビジョン3、ローズカレッジ所属のワイリー選手は2年生。昨季いきなりオールカンファレンス(SAA、サザーンアスレティックアソシエーション)に選ばれた彼にも注目。(失礼ですが、日本人でいいでしょうか???)
ジムカルフーンと、2020-2021シーズン
おそらく、日本以上にCOVID-19による混乱が続くアメリカ。
大変残念ながら、両選手が所属、両セントショセフが所属する(ややこしい、笑)GNACがカンファレンスゲームの中止を決定。
しかし、これも両選手が投稿している通り、リーグ戦以外のゲームは実施が見込まれます。
そこで興味深かったのが、GNACのリリースのあとに掲載された、USJの殿堂入りヘッドコーチ、ジムカルフーンの記事。
「2020-2021のスケジューリングを行っている」という見出し。
以下、抜粋。
・カンファレンスゲームはなくなったけども、コネティカット州には9つ(!)のディビジョン3校があり、「年明け1月中旬からゲームができれば」。
・D3はレギュラーシーズンを最低12ゲーム行えば、NCAAトーナメントに出場可能。
・1月に、15億円以上かけた(!)施設がオープン予定→参考。
かつて、ガンも患った、78歳になるコーチ・カルフーン。
その情熱は衰えません。驚異的です。
→羨ましすぎる(笑)
*"心臓"とありますが、こちらでしょうか。コネティカット大学のメインキャンパスはUSJからけっこう離れますが、この施設はそれほど離れていないようです。
それにしても、このUConnヘルスのネーミングと言い、上の記事に出てくる、サウスカロライナ州の有名リゾート地ヒルトンヘッドの家と言い、、、アメリカで大成功したバスケットボールコーチが獲得する富と名声はすごい。