カレッジ最後のシーズン > 富永啓生選手とネブラスカ大学とビッグテンバスケットボール2023-24
6人の日本人選手がプレイする、2022-2023シーズンのNCAAカレッジバスケットボール。
> 過去の投稿(日本人バスケットボール選手@NCAAディビジョン1と、NBAへの道)
それも決して、ただベンチに座っているだけの選手ではない。
それぞれのチームで重要な役割を担っている。
いまだに、夢かと思います。
今回は、その6人の日本人選手の中においても”ベテラン”と言え、唯一日本代表シニアチームでもプレイした、富永啓生選手とネブラスカ大学コーンハスカーズのバスケットボールについて。
★富永選手所属の、ネブラスカ大学バスケットボールのゲームを日本で視聴できる機会はあまり多くないのですが(放映権の絡み)、ゼロではありません。また、今季はESPN+の視聴が可能になっており、とんでもない数のNCAAバスケットボールゲームが視聴できます。
> NCAAカレッジバスケットボール視聴方法(ESPNプレイヤー)
富永啓生選手とネブラスカ大学バスケットボール2022-2023
今季のネブラスカ大学バスケットボールは良いです。
昨季も、そしてそれ以前も、フレッドホイバーグがヘッドコーチに就任したからには、ネブラスカBasketballは強くなると書いてきましたが(過去投稿)、、、フットボール校のNUがビッグテンを勝ち抜くのは容易ではなかった。
2019年にネブラスカ大学ヘッドコーチ着任した、フレッドホイバーグの昨季まで3シーズンの戦績は24勝67敗。勝率は358。全米トップとも言える、ハイレベルなビッグテンカンファレンスにおいては9勝50敗で、3季とも最下位争い。。。NCAAトーナメント出場はなし。
はっきり言って、ホイバーグの首は危ない状態です。
が、今季は良い。
ここまで6勝5敗。
この数字だけを見れば、昨季の同時期5勝6敗とそれほど変わらないとも思えるのですが、内容が素晴らしい。
大きな試練とみられた、12月初旬のvs APランキングトップ25校との3連戦。
失礼ながら、誰も予想していなかった、ネブラスカ州最大のライバルである名門私立、アウェイでのクレイトン戦に勝利(!!!)(勝ちは4年ぶり!!!)
すると、ホームで迎えた全米トップ5チーム、パデューを相手にオーバータイムの大善戦。惜しくも勝ちを逃したものの、多くのアナリストを驚かせるゲームを展開しました。
パデューはこのゲーム後に更新されたランキングで全米1位! > NCAAバスケットボールランキング
(今季一番パデューを苦しめたネブラスカは実質2位(笑)(笑))
ネブラスカ大学バスケットボール2022-2023の強さを支えるもの
ディフェンス
これに尽きます。
やはり、”良く”守るチームは勝てる。
この方、ペインターはリスペクトせざるを得ない、素晴らしいコーチ。
4:10あたりで、「今季のネブラスカは何が違うか?」との問いに、
"They defend."
"They play defense."
即答。
残念ながら(?)、このゲームで大活躍した富永啓生選手の名前をあげることはありませんでしたが、ペインターのこのコメントは、富永選手を含めた、全NUバスケットボール関係者が大喜びするものだったはずです。
それほど、今季ネブラスカのチームディフェンスは素晴らしい。
転校生の2大エース
1人は昨季からチームの大黒柱的な存在である、デリックウォーカー(テネシー大学から転校)。
もう1人が、地元リンカーン出身のドイツ系、サムグリーセル(ノースダコタステイト大学から転校)。
ウォーカーは怪我で今季で遅れましたが、復帰するなりチームを得点とリバウンドでリード。
また、6-7と大きいPGであるグリーセルは、昨季のネブラスカガード陣にはあまり見られなかった(残念!)”チームプレイヤー”。ハンドリングも良く、バスケットへ向かってぐいぐいへ押し込んでくるポストアップは、マッチアップする選手には悪夢。
とにかく、昨季とまるで違うのが”チームプレイ”。
誰も、セルフィッシュな、独りよがりのプレイをしない。
昨季、ネブラスカ大学バスケットボール史上最高のリクルートとされやってきた、ブライスマクゴウエンスは「予想どおり」ワン&ダンでNBA入り(2022ドラフトで2巡目40位指名)。
おそらく、彼のネブラスカ入りには「決して束縛しない」「自由にやらせる」、”密約”があったのではないでしょうか。
※マクゴウエンスのリクルートに大きく関わったとされ、ホイバーグの右腕とまで言われたアシスタントコーチ、マットアブデルマシア(富永選手獲得にも貢献)はオフに解任。ちょっと揉めたかもしれないですね。> 参照
3年生ガード、富永啓生選手
チグハグなプレイが目立った昨季のネブラスカにあって、誰よりもチームプレイに徹していた富永啓生選手。
彼は本当に素晴らしい。
投稿時点で16/16、100%(!!!)のフリースローはあっぱれです。
サイズや身体能力で、どうしてもD1スター選手に劣ってしまう富永選手。
ステフィンカリーら現代スターシューターにもなぞらえるのですが、思い出すのが、1987年のNCAAファイナルフォー放送をNHKで解説した名伯楽、中村和雄さんのコメント。
同じく、身体能力では劣っていた、インディアナ大学のシューター、スティーブオルフォード(現ネバダ大学ヘッドコーチで、師匠ボブナイトが率いた1984LA五輪でマイケルジョーダンらとともに金メダル獲得)に対して贈った・・・
「オルフォードのプレイを見てほしいですねぇ。止まっていることがないですね。」
オルフォード同様、スリーポイントを警戒するディフェンスを懸命に”剥がそう”と、オフボールで動き回る富永選手を、全ての日本人バスケットボール関係者に見てほしい!
vs カンザスステイト大学ワイルドキャッツ!
このタイミングで投稿するのは、富永啓生選手のネブラスカ大学バスケットボールを、日本にいながらライブで観戦できる機会があるからです。
相手はビッグ12のハイメジャー、カンザスステイト。
ホーム&ホームと呼ばれる定期戦を行っている相手で、昨季はホームで敗戦。
今季も9勝1敗と好調なK-Stateは、昨季まで同じビッグ12のベイラー大学でトップアシスタントを務めていたインド系コーチ、ジェロームタン(2021年BUにも大きく貢献)が満を持してヘッドコーチデビュー。
この強豪相手に、好調ネブラスカがどう立ち向かうか。注目です。
> 下馬評では圧倒的にKSU有利(8割強)。。。
ゲームは日本時間12月18日㈰の午前9時から。
ESPNプレイヤーで視聴が可能です。
視聴方法の詳細は再度こちら > NCAAカレッジバスケットボール視聴方法(ESPNプレイヤー)
※K-Stateこと、カンザスステイトはvs日本人選手所属校2連戦!ネブラスカと戦った後は、日本時間12月22日㈭早朝4:30から、やはりホームに、山﨑一渉選手のラドフォード大学を迎えます。(これもESPNプレイヤーで視聴可能)
こちらの下馬評もカンザスステイト有利(9割超え)
なお、ネブラスカ戦はカンザスシティのTモバイルセンター、ラドフォード戦はKSUキャンパスのグラムレジコロシアムで行われます。
最後にもう一度、NCAAカレッジバスケットボールランキング。
関連記事を更新できておりませんが、自動でアップデートされる名物ランキングのケンポンを見ましょう。
大学 | 日本人選手 | プレシーズン | 投稿時点(12/17) | ↑↓ |
ネブラスカ | 富永啓生 | 108 | 80 | ↑28 |
ラドフォード | 山﨑一渉 | 294 | 233 | ↑61 |
ノーザンイリノイ | 須藤タイレル拓 | 284 | 306 | ↓22 |
ストーニーブルック | ケインロバーツ | 285 | 339 | ↓54 |
セントフランシス (ペンシルバニア州) | マックニールキシャーン大河 | 318 | 343 | ↓25 |
ラマー | 山ノ内勇登ウィリアムズ | 358 | 359 | ↓1 |
<追記>
日本時間、12月18日日曜日は最高です。
下記は、ESPNプレイヤーで視聴可能なゲーム一覧。
時間 | ゲーム |
深夜2時 | セントフランシス(PA) at マイアミ(フロリダ)(25位) |
〃 | インディアナ(14位) at カンザス(8位) |
早朝4時 | ラドフォード at イースタンケンタッキー |
〃 | ヒューストン(5位) at バージニア(2位) |
早朝5時 | ラマー vs ルイジアナ大学モンロー |
〃 6時 | ノーザンイリノイ at VCU |
午前9時 | ネブラスカ at カンザスステイト |
午後12時30分 | テネシー(6位) at アリゾナ(9位) |
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