NCAAディビジョン1校における、日本人バスケットボール選手。
いよいよ、急増の兆しですが・・・
> 「前回」
↓NCAAディビジョン1日本人選手一覧
1 | ジム川人 | イェール | 1992-1996 |
2 | 高橋マイケル | カリフォルニアステイト大学ノースリッジ | 1994-1995 |
3 | 松島ウォーターブラウン | ホーリークロス→ボストン(Boston University、BU) | 1994-1996 1996-1999 |
4 | 松井啓十郎 | コロンビア | 2005-2009 |
5 | 伊藤大司 | ポートランド | 2006-2010 |
6 | 渡邊雄太 | ジョージワシントン | 2014-2018 |
7 | コーフリッピン | カリフォルニア大学リバーサイド | 2015-2018 |
8 | ザックモーア | シアトル→カリフォルニア大学サンタバーバラ | 2015-2017 2017-2019 |
9 | 八村塁 | ゴンザガ | 2016-2019 |
10 | シェーファーアヴィ幸樹 | ジョージアテック | 2017-2019 |
11 | ヒューホグランド(渡辺飛勇) | ポートランド→カリフォルニア大学デイビス | 2017-2020 2020-2021 |
12 | テーブス海 | ノースカロライナ大学ウィルミントン | 2018-2020 |
13 | 弓波英人 | ジョージアサザーン | 2018-2021 |
14 | 富永啓生 | ネブラスカ | 2021-2024 |
15 | ケインロバーツ | ストーニーブルック | 2021-2023 |
16 | 須藤タイレル拓 | ノーザンイリノイ→ガードナーウェッブ | 2022- |
17 | 山﨑一渉 | ラドフォード | 2022- |
18 | マックニールキシャーン大河 | セントフランシス(ペンシルバニア) | 2022- |
19 | 山ノ内勇登ウィリアムズ | ラマー→ポートランド→ネバダ | 2022- |
20 | ジェイコブス晶 | ハワイ | 2023- |
21 | 菅野ブルース | ステットソン | 2023-2024 |
22 | テーブス流河 | ボストンカレッジ(Boston College、BC) | 2024- |
23 | ロロルドルフ | カリフォルニアステイト大学フラトン | 2024- |
24 | 伊久江ロイ英輝 | ハワイ | 2024- |
25 | 粟田光 | トロイ | 2024- |
26 | ハウエットナイル賢大 | ウィーバーステイト | 2024- |
27 | 川島悠翔 | シアトル | 2024- |
今回は、まだこちらで紹介していなかった4人の選手について。
新たに4人!NCAAディビジョン1バスケットボール選手
伊久江ロイ英輝選手 > ハワイ大学
もはや王道?、Tokyo Samurai(東京サムライ)、セントメリーズインターナショナルスクール、そしてコネティカット州のセントトーマスモア(STM)出身。
言うまでもない、逸材です。*怪我の具合が気になりますが。
東海岸のSTMに属しながら、遠く離れたハワイ大学への進学理由については、・ハワイという日本に縁の深い土地、・コーチングスタッフ、そしてオリンピアンとなった”先輩”・ジェイコブス晶選手の存在が決め手だったようです。 > ハワイ州ホノルル地元紙の記事
そして、昨年夏に行われたハワイ大学のジャパンツアーにおいては、ハワイ大学@東京サムライに出場。
粟田光選手 > トロイ大学
”ウォークオン”ではありますが、見事な進学!
強豪・八王子学園八王子出身です。
卒業後に、フロリダ州にあるフロリダコースタルプレップスポーツアカデミー(FCP)へ。
FCPにほど近い、トロイへのコミットとなりました。
※アディダスのオフィシャルスクールであり、元NBA選手であるケニーアンダーソンをコーチに招へいするなど、野心的なプログラムであるFCPは、日本人有望選手の勧誘に積極的です。プログラムディレクター兼コーチである方とは、数年前よりSNSを通じて情報交換をさせていただいており、我こそは!という方はぜひご連絡下さい(下記問い合わせフォームより)。この方もバスケットボールに関してはすさまじい見識を持たれています。
> 粟田選手の動画 *またも東京サムライ、またもセントメリーズ。赤の46番が粟田選手。
トロイ大学(Troy University)のバスケットボール-NCAAカレッジ情報61
トロイ大学概要
タイプ | 公立 |
ロケーション | アラバマ州トロイ |
ニックネーム | トロージャンズ(Trojans) |
チームカラー・スクールカラー | レッド、シルバー、ブラック |
カンファレンス | SBC(サンベルトカンファレンス) |
バスケットボールアリーナ | トロージャンアリーナ(6,000人収容) |
フットボールスタジアム | ベテランズメモリアルスタジアム(30,470人収容) |
オフィシャルサプライヤー | アディダス(投稿時点) |
トロイ大学のバスケットボール
NCAAトーナメント出場は2回(2003、2017)。いずれも1回戦敗退で、未勝利。
ローメジャーよりのミッドメジャーと言えますが、所属のサンベルトは決して侮れないカンファレンス。
NBA選手はおろか、オールアメリカンも輩出できておりませんが、それでも日本の大学ではそうそう歯が立たないレベル。
5季を終えたヘッドコーチ、スコットクロスは直近3季で20勝を達成という偉業。SBCがワンビッド(1校のみのNCAAトーナメント出場)カンファレンスであるゆえに、知名度がなかなか上がりませんが、ハイメジャーに引き抜かれる可能性が高い名将。テキサス出身の49歳。
ハウエットナイル賢大選手 > ウィーバーステイト大学
こちらも”ウォークオン”とのことですが、素晴らしい!
> プロフィール動画
ウィーバーステイト大学(Weber State University)のバスケットボール-NCAAカレッジ情報62
ウィーバーステイト大学概要
タイプ | 公立 |
ロケーション | ユタ州オグデン |
ニックネーム | ワイルドキャッツ |
チームカラー・スクールカラー | パープル、ホワイト |
カンファレンス | ビッグスカイカンファレンス |
バスケットボールアリーナ | ディーイベンツセンター(11,592人収容) |
フットボールスタジアム | スチュアートスタジアム(17,500人収容) |
オフィシャルサプライヤー | アディダス(投稿時点) |
ウィーバーステイト大学のバスケットボール
日本での知名度は高くなく、OBであるNBAスター、デイミアンリラードが通った”無名校”などとされがちですが、とんでもない。
16回のNCAAトーナメント出場を誇る、かなりの強豪校で、1969年と1972年にスウィート16にまで進んだ、古豪です。
OBはリラードのほか、2024年NBAドラフトで1巡目26位の指名を受けたディロンジョーンズの名が売れましたが、何といってもワットミサカ!
初の非白人NBA選手である日系人のミサカは、1944年NCAAチャンピオンに輝いたユタ大学出身と認知されておりますが、故郷オグデンにキャンパスのある、ウィーバーステイトからユタに編入した経歴を持っています。
当時、WSUは短大だったわけです。
ここで日本人がプレイするのは感慨深い。
川島悠翔選手 > シアトル大学
FIBAのアンダーカテゴリーイベントで暴れまわった川島選手。
特に2022年。U16アジアでMVPを獲得後、そのままU17ワールドカップに出場。さらにU18アジアにまで出るという離れ業。
世界に大きなアピールをした川島選手には、NCAAスカウトからも注目が集まりました。
*実際、獲得に動いたのはシアトルU.だけではありませんでしたが。。。
(いつも書くことですが)正直、シアトル大学にはもったいない逸材。
シアトル大学(Seattle University)のバスケットボール-NCAAカレッジ情報63
シアトル大学概要
タイプ | 私立 |
ロケーション | ワシントン州シアトル |
ニックネーム | レッドホークス |
チームカラー・スクールカラー | レッド、ホワイト |
カンファレンス | ウェスタンアスレティックカンファレンス(WAC) |
バスケットボールアリーナ | レッドホークセンター(999人収容)/ クライメイトプリッジアリーナ(18,100人収容) |
フットボールスタジアム | フットボールプログラム無し |
オフィシャルサプライヤー | アディダス(投稿時点) |
シアトル大学のバスケットボール
古豪として知られ、1958年にNCAA準優勝。その中心にいたのがファイナルフォーでMOPを獲得し、同年のNBAドラフトで1位指名されたレイカーズレジェンド、エルジンベイラー。もちろん殿堂入り。
計11回のNCAAトーナメントを誇るものの、小規模私立校ゆえ、運営には悩まされ、一度はNAIAに陥落、そこからNCAAディビジョン2に這い上がり、再度ディビジョン1に返り咲いたのは2008年。
最後のトーナメント出場は1969年。
現コーチ、クリスビクターは3季で66勝35敗の大記録。
期待できる。
難しくなる?NCAAディビジョン1スクールへの進学
NCAAディビジョン1日本人選手の増加傾向は間違いないのですが、、、
コミットが8月となった川島選手がロウメジャー。
トランスファーポータルに名前を入れた、菅野ブルース選手はBリーグ・千葉ジェッツ入り。
NCAAディビジョン1、特にハイメジャー校への進学は非常に難しくなりました。
その原因はNILです。
> NCAAカレッジバスケットボール2021-2022~"NIL"とは
> NCAAとNIL~ミシガンステイト大学バスケットボールのケースなど
> NCAAとNIL~注目・人気の男女バスケットボール選手ランキング
> レブロンの息子は?富永啓生選手は?NILで稼ぐNCAA選手
指名されるかどうか保証のないNBAドラフトにエントリーするよりも、カレッジに残って大金を得ることが可能になった今、多くのプロ候補が残留。
そして、より多くのお金を稼げるとされるハイメジャー校へ、ロウメジャー、ミッドメジャー校から転校(レッドシャツ:転校によるプレイ制限なし)。
加えて、COVID5年生(コロナ禍でプレイできなかった選手への特例で1年プレイ期間プラス)。
”フレッシュマン”にとっては、ハイメジャーの枠獲得が極めて難しい年となりました。
ロウメジャーだからと言って、ウォークオンだからと言って、Class of 2024のディビジョン1ロスター入りを果たした面々は全くレベルが低いわけではありません。
もちろん、Bリーグのトップチーム、千葉ジェッツ入りを選んだ菅野選手も、です。
※このNILにまつわるNCAAバスケットボール界の現状は別途書く予定です。
NCAAカレッジバスケットボールランキング2024-2025
いつもどおり、各メディアが出しております。
> CBS
> ESPN
そして、いつもどおりハイメジャーが並ぶ、Top25。
大手メディアが出せるのはここまで。残念ながら、ここに日本人選手所属校の名前はありません。
そこで登場するのが現代的なランキング。
その1つであるT-Rankに頼りましょう。*今季は全部で364校
ランク | スクール |
59 | ネバダ |
116 | トロイ |
138 | シアトル |
151 | ボストンカレッジ |
168 | ウィーバーステイト |
197 | ハワイ |
230 | ガードナーウェッブ |
250 | カリフォルニアステイト大学フラートン |
288 | ラドフォード |
まぁ、全くわかりませんね。
*昨季開幕前のT-Rankで180位だった、菅野ブルース選手が所属したステットソンがNCAAトーナメント出場を果たしたのは記憶に新しい。
*さらに精度が高いとされるケンポン(kenpom)は、ランキングにスケジュールを加味するため、リリースが遅れます。
入ればこっちのもん!
2025年。八村、富永に続き、NCAAトーナメントの舞台に立つ日本人選手を見ることはできるでしょうか。
開幕が楽しみです!!
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