いよいよ大詰めの2020-2021NCAAカレッジバスケットボール。
この、アマチュアバスケットボール世界最高レベルにあるカテゴリー(多くのプロリーグよりもレベルは高い)には、バスケットボールチームの進化・向上に関するヒントが数えきれないほど転がっています。
今回からいくつか、そのほんの一例を。
ネイトオーツ-アラバマ大学ヘッドコーチ
超名門ケンタッキーが没落した、NCAA5大カンファレンスの1つで強豪校が集まる、今季のSEC(サウスイースタンカンファレンス)バスケットボール。
レギュラーシーズンを制したのは、アラバマ大学でした。
プレシーズンでは5位予想だったにもかかわらずの、大躍進。
戦績は16勝2敗(シーズン通算は投稿時点で21勝6敗)。
率いたのは、アラバマのヘッドコーチに赴任してわずか2季目の、ネイトオーツ。*2015年に、ニューヨーク州のバッファロー大学でヘッドコーチデビュー。UBでの教え子に、Bリーグ新潟に在籍した、ニックパーキンズがいます。
ウィスコンシンの、マラナタバプティストという無名大学でプレイしたオーツは、そのまま母校およびウィスコンシンのディビジョン3校でアシスタント。その後、デトロイト近郊の高校でヘッドコーチとなり、バッファローのアシスタントという経歴です。決して、エリートではありません。
ミッドレンジを排除
数学教師という経歴の持ち主であるオーツが選んだ戦略。
それは、ミッドレンジジャンパーを排除して、徹底的にスリーポイントとリム周り(ゴール下)のシュート(ショット)に集中するものでした。
このツイートにあるとおり、オーツはアラバマ大学の練習におけるスクリメージ(5対5。真剣勝負)において、
・ミッドレンジおよびロングツーを1点
・リム周り(ゴール下)を2点
・NCAAにおけるスリーポイントを3点
・ハーフライン近くからのスリー(いわゆるカリー&リラードの距離)を4点
シュートを以上のようにカウントするようにしたと言います。
これが勝ちに直結しました。
結果、アラバマのスリーポイントアテンプト(試投)は812本で全米2位。*投稿時点→ランキング *成功数でも3位 **このランキング上位にきているチームは興味深い。
スリーポイントを雨あられのように降り落としてくるアラバマに、相手はついていけなくなりました。
一方で、よくあるラン&ガンスタイルとは異なり、”ディフェンスを両立”させたのがオーツ流。
練習は相当厳しかったと推測できますが、選手も納得の好成績がついてくることとなりました。
やはりスリーポイント優位?
やはり、現代バスケットボールではスリーポイント優位。
一応、この論理が実証されたこととなります。
*上のリンク先、スリーポイントランキング上位校が、揃って好成績を残しています。
長いですが、ぜひこちらをお読みください。→CBSの記事 *名物アナリスト、マットノーランダーによるものです
→こちらはスポイラ
スタッツ・データ関連の会社を立ち上げた方がアラバマ大学バスケットボールスタッフにいるという強み。
ボール&オーツ
数字とデータを徹底的に駆使したアラバマの、NCAAトーナメントを含むポストシーズンから目を離せません。
過去の投稿もあわせて是非→バスケットボールの未来?