NCAAバスケットボール最新ランキング
荒れました。が、毎年約20週のNCAAバスケットボールシーズン中、荒れない週のほうが少ないかもしれません。やはり今季も最高にエキサイティング!
上位、学校名の横、カッコ内の数字である1位票。先週まではデュークが独占でしたがばらけてきました。*しかしデュークが0票というのは厳しすぎる!
そして無敗校について。先週13校だったのが半減。残る7校はビラノバ、アリゾナステイト、マイアミ(フロリダ)、テキサスクリスチャン(TCU)、フロリダステイト、ミシシッピステイト、そしてジョージタウン。昨季のゴンザガのように、3月ぎりぎりまで生き残りそうな学校はありません。今週は何校がサバイバルできるのか。
デューク、カンザス、フロリダ、そしてノートルダムがダウン。
一方で、デューク出身で元NBAプレイヤーでもあるボビー・ハーリーが率いるアリゾナステイトが大躍進!ASUが5位!しかも1位票も5つ獲得。思わず目を疑ってしまいますが(失礼)、OBであるBリーグの某チームHCも喜んでおられるでしょう(笑)。
ミネソタ、ネバダにUSCがランク落ちし、テキサスA&Mに土をつけたアリゾナ、ネバダに勝ったテキサステックが復活。無敗フロリダステイトが今季初のランクイン。
先週「万全の態勢」と書いたのは軽率だったかもしれません。。。
デュークはACCカンファレンスの開幕戦、アウェイでボストンカレッジ(BC)に84-89で敗戦。実に、2009年2月(やはり会場はBCのホーム、コンテフォーラム)以来のことでした。優勝した2015年なみの強さと言われながらも、成功率35%で全米167位(12月11日現在)のスリーポイント、何より、マービンバグリーとウェンデルカーターという2人の1年生頼みのインサイドの層の薄さは弱点とされてはいました。結果から見れば、8/30の26.7%に終わったデュークのスリーはもろに負けにつながったと言えますが、このゲームは15/26で成功率57.7%を記録した、BCの3ptシューティングを褒めるべきでしょう。デュークのディフェンスが悪いわけでは決してありませんでしたが、40分フル出場し、スリー5/9のジョーダンチャットマンはじめ、5/5を沈めたジェロームロビンソン、そして30点取ったカイボウマンの、BCガード陣が見事でした。
コーチ就任後の3シーズン、NCAAトーナメント出場はおろかポストシーズンゼロ。ACCでの戦績が6勝48敗(!、3年間通算36勝70敗)という、BCのジムクリスチャンはクビ寸前でしたが、この勝ちを「3月」への足掛かりにできるかどうか。今季はここまで7勝3敗。
ド派手なアップセットで幕を開けた、ACCカンファレンスはいつもながら全米一の激戦区となりそうです。
カンザスはジェイホークシュートアウトという、カンザスシティでのホストイベントで、ランク外のワシントン大学にアップセットをくらいました(65-74)。それを引きずったわけではないでしょうが、ホーム・アレンフィールドハウスでのアリゾナステイト戦も85-95で負け。いずれもまぐれとは言えないゲームで、状況はやや深刻。自動車事故による謹慎中の5つ星ビッグマン、ビリープレストン(オークヒルアカデミー出身)や、学年を繰り上げて12月からのプレイが可能とされるシルビオデ-ソウサ(IMGアカデミー出身)待望の声が起こっています。
ケンポンランキングで1位をキープし続けてきたのはビラノバ。2位ミシガンステイト、3位バージニア、4位ウィチタステイト、5位にデュークが続きます。
ゴンザガをも上手くかわしたビラノバ。今週はフィラデルフィアビッグファイブの定期戦ラストゲーム。アウェイでテンプル大学と対戦です。ジョージワシントンに敗れたテンプルは簡単な相手に見えますが・・・実はケンポンランキングでは46位と評価が高い。どうなるか、わかりません。
Game"s" of the week
好ゲーム続出で、選びきれません(笑)。
・デューク84-89ボストンカレッジ
グレイソンアレンはスティールなどで奮闘しましたが、、、
毎回デューク戦は満員となるボストンカレッジの名物アリーナ、コンテフォーラムの観衆は8,606人。素晴らしい雰囲気でした。ラストはお約束のコートストーム。
・カンザス65-74ワシントン
カンザスはこの前のゲーム、マイアミでのvsシラキュースを76-60と快勝。シラキュースの名将ジムベーハイムが世界に誇る、強力な2-3ゾーンディフェンスを打ち破ったばかりでした。このベーハイムのアシスタントを長年務め、今季ワシントン大学でヘッドコーチデビューを果たしたのがマイクホプキンス。ホプキンスはKansas-Syracuse戦後に、シラキュースのアシスタントコーチ、ゲリーマクナマラとアレングリフィンにサポートを要請。フィルムセッションを通じて十分なゲームプランを練り上げたようです。詳細はこちら。1.スリーポイント、2.トランジションディフェンス、3.ターンオーバーを少なく。→3の、無駄なTOをしないことは、アップセットを起こすには必須項目ですが、1と2の徹底も面白い。
NBAドラフト2018に向けた注目選手
マイカルブリッジス(ビラノバ大学3年生、6-6、ガード)
先週のマイルスに続いての”ブリッジス”。ゴンザガ戦勝利の立役者で、バランスの良いビラノバにおけるリーディングスコアラー(19.0ppg)。チーム2位の6.2rpgもさることながら、平均2.33というスティールは全米で28位。スリーの成功率は5割超え、フリースローも8割超えという万能型。跳躍力はマイルスに劣りますが、クイックネスそのものはこちらのブリッジスが上かもしれません。
NCAAバスケットボールにおける日本人、日本所縁の選手所属校の動向
ジョージワシントン大学と渡邊雄太
ホームでのプリンストン戦を71-60、アウェイでのペンステイト戦を54-74。1勝1敗で、通算5勝5敗。何とか五分をキープ。先週さらっと書きましたが、有力校テンプルをやぶったジョージワシントンは決して弱くありません。@ペンステイトは接戦に持ち込めば、と言うゲームでしたが、、、スタートが悪すぎました。前半のスコア、19-48。。。
今週はビッグゲームが1つだけ。ゴンザガの今季レギュラーシーズン最大の敵がビラノバなら、ジョージワシントンのそれは間違いなく、ランキング6位(ケンポンでは15位)まで駆け上がってきたマイアミ(フロリダ)大学。定期戦の相手であり、今季はホームで日本時間17日。マイアミはロニーウォーカー(6-4)とブルースブラウン(6-5)という、2人のNBA候補を抱える無敗校の1つですが、昨季アウェイで64-72と善戦した相手でもあります。ここでアップセットがほしい!
ウォーカーとブラウンを差し置いて、リーディングスコアラーに6-11のデュワンヒューエルというビッグまで抱える、バランスの良いマイアミは強い。今季最強の相手に、渡邊雄太一人で立ち向かうことはもちろん不可能。ディフェンスもゾーンを多用せざるを得ないかもしれません。
マイアミはeFG%が57.6%で全米19位。ショットセレクション良く、前半を賢く立ち回って後半突き放す戦い方(*今季前半に相手に許した平均失点わずか24.9というのは全米3位。後半のマイアミの得点44.9は全米14位。)。さらにディフェンスリバウンドが平均27.6本で全米23位という隙のないチーム。ヘッドコーチはジムララナーガ。2006年にジャイルイスらを擁してジョージメイソンを奇跡のファイナルフォーに導いた老将(息子のジェイは現セルティックスアシスタント)。
ただ全勝とは言えスケジュールはそこまでハードでなく、BigWinは@ミネソタだけ。マイアミの6位が過大か正当か。ジョージワシントンが試金石となります。
前後半の得点があまり変化ないGW。今季前半の平均得点は32.4。勝ちゲームはいずれも70点を超えているペースのジョージワシントンが、前半35点、少なくとも30点取れるかどうかはまずポイントになりそうです。それに加えての奇策が必要と思いますが、ここはIQではひけを取らない、モーリスジョセフ率いるジョージワシントンコーチ陣のゲームプランに期待です。
↓@ミネソタ。簡単に勝てないアリーナで有名。強いですね。ゾーンもあっさり攻略。
渡邊雄太はプリンストン戦で13点・6R、ペンステイト戦18点・6R。スリーが2/8となかなか調子が上がりませんが、地元ウィザーズはじめとしたNBAスカウトが集まるであろう、vsマイアミ戦はアピールの絶好の機会。攻守両面での大活躍を期待です。*因みに、昨季@マイアミ戦ではチームハイの15点、6R。警戒されるのは間違いありません。
あらためて、、、絶好の機会です!
ゴンザガ大学と八村塁
今季のハイライトゲームとも言えた、マジソンスクエアガーデンでのビラノバ戦は期待外れの凡戦。ビラノバの出来も決して良くはありませんでしたが、前半だけで12このターンオーバー(今季1ゲームで平均14)を犯したゴンザガは散々の出来。エースフォワード、ジョナサンウィリアムズが今季最低の5点と0リバウンド。良かった点をあげるとすれば、ウィリアムズのファウルトラブルにより、今季最長24分の出場時間を得たデンマーク人ビッグ、ジェイコブラーセンが躍動したこと。ティリとのハイローは、昨季のカナウスキーとザックコリンズとのそれを彷彿とさせるもので、大きな光となりました。ただただ、全体通しては「3月」でなくて良かったなという内容。ビラノバ相手の敗戦だけに、ランキングは変わらず12位(ケンポンでは10位)。
毎年MSGでゲームをしているビラノバにとってはホームゲームのようなもの。さすがにこのシテュエーションではナーバスになってしまったのでしょうか。
続いて、上記のとおり、カンザスをアウェイで撃破したワシントン大学との定期戦は@シアトルのアウェイ。苦戦予想もありましたが、見違えるようなプレイを見せて、97-70の完勝。カレッジバスケットボールはわかりません。。。
次戦はやはり17日に、ホームでvsノースダコタ。ケンポンで全米259位という、さすがに問題のない相手。
コリー・キスパートがワシントン戦で復帰。そのキスパートに代わって先発起用されている、ザックノーベルが「スタートは俺のもの」と言わんばかりの活躍を続けているのは明るい材料。
2人とともに、先発争いに割って入りたい八村塁は、vsビラノバで4点・0R、vsワシントンで12点・3R。ワシントン戦は後半残り2分ほどの場面、ゾーンオフェンスでアリーウープダンクのセット。ビッグゲームでの決定的な活躍はありませんが、印象に残るプレイを続けています。
ジョージアテックとシェーファーアヴィ幸樹
苦難は続きます。先週負けられないと書いた、@ウォフォードを60-63で敗戦。
格下相手にこの戦いでは、1年生シェーファーアヴィ幸樹に出番さえ回りません。エース、ジョッシュオコギーの復帰が待たれます。
今週は日本時間12月18日にホームでフロリダA&Mと。今季アウェイで10戦全敗中という問題のない相手ですが、オコギー抜きならもう安心できません。
ジョージアテックは通算4勝4敗。最低でも6勝2敗のはずでしたが、、、
ポートランド大学とタヒロウディアバテ
いずれもホームで、vsカリフォルニアステイト大学フラートンを66-76、vsサンノゼステイトを55-64と1勝1敗。想定内です。通算は4勝6敗。
今週は17日に、アウェイでシアトル大学と。シアトルは今季ホームで5戦全勝の難敵。
タヒロウディアバテは、サンノゼステイト戦で7点・2R。CSUフラートン戦はDNPでした。
ピマコミュニティカレッジ(NJCAA)と榎本新作(アイザイアマーフィー)
ACCAC(アリゾナコミュニティカレッジアスレティックカンファレンス)ゲームで2戦2勝。通算8勝1敗。順調です。
榎本の活躍も、ディビジョン1編入に向けて申し分なし。
そして今回は、榎本と高校(ツーソン南東郊外のシェネガハイスクール)からのチームメイトを紹介。同じ6-4のガードながら、93㎏あるケベンビッグスです。
17.9ppgと、榎本を上回るスコアリング能力を持つビッグスもまたNCAAディビジョン1校への編入候補。そのポテンシャルは榎本以上との評価を得ています。
榎本ともども、その”編入先”が気になる選手。とにかく、奥が深い!
<追記>
NJCAA(ディビジョン2)ランキング更新。2つ上げて8位!