※2021-2022シーズンのアメリカ高校バスケットボールランキングは、8月22日現在、まだリリースされておりません。学年を繰り上げて大学進学したり、プロ転向したりする、決断に迷う選手が今年は多く存在するからです。リリースされ次第、投稿するつもりです。
2021年に入り、アメリカの高校バスケットボールも動き始めました。
最新ランキング、随時更新中です。
<追記>
こちらも恒例の、BALLISLIFEのFAB50が先日アナウンス!
→1-15位:やはりモントバード、IMGにサンライズクリスチャンが3強。しかし、4位以下は混沌。なかなか面白いです。
→16-30位:シェラキャニオンが17位は少々過小評価か。
→31-50位:パトリックスクールもSVSMも低い。まぁ、ランキングは楽しむためのもの!
アメリカ高校バスケットボールランキング概要
MaxPrepsの早すぎるやつなんですが、、、NCAAバスケットボールランキング以上にお問い合わせが多いので。
*序文でも書かれていますが、アメリカの高校はオフシーズンの選手の転校が非常にさかんでランキング決定が困難。現時点で誤り有れば、ご指摘いただけますと幸いです。
*注目選手はゴロゴロしています。とても全員追いきれません。(教えて下さい)
アメリカ高校バスケットボールTop25
1位 モントバードアカデミー(私立、フロリダ州モントバード)
昨季、25戦全勝。シーズンが全うされていれば、実質アメリカナンバーワンを決める大会(ガイコナショナルズ)を制したであろうとされる、”スーパー”バスケットボールエリート校。アメリカのみならず、全世界から選手が集まります。
→カリスマコーチ、ケビンボイル
今秋、多くの選手をNCAA名門校に送り出しました(参考(Class of 2020)→全米2位、5位、12位、45位、77位の選手)が、来季も1位(参考(Class of 2021)→全米10位、23位、46位の選手を擁します)。
一見、昨季より劣るように見えますが、そこはボイルの存在。そして、ケイレブヒュースタン。(→昨季から活躍)6-8の彼次第でしょう。
こちら(Class of 2022)の2位評価、新加入のジェイレンデューレン(6-9)も注目。
主なOB:ジョエルエンビード、ベンシモンズ、ディアンジェロラッセル、パトリシオガリーノ、ソロモンアラビ、ケイドカニングハムなど
*以前投稿した中国人選手、ファンボゼン(ヅァン、Fanbo Zeng(曾凡博))が所属する、ウィンダミア。このモントバードと目と鼻の先にある私立校も、新たに形成されたシトラスリーグに加わりました。もしMVAとの対戦が実現すれば、、、チームとしてはなかなか歯が立たないでしょうが、ファンボがどこまでやれるかは見ものです。
2位 サンライズクリスチャンアカデミー(私立、カンザス州ベルエア)
今季強いです。再度→こちら(Class of 2021)。12、17、43位の選手が所属(いずれもNCAAディビジョン1ハイメジャー校に進学決定済み)。
こちらのヘッドコーチ、地元カンザスのディビジョン2・ニューマン大学でプレイした、ルークバーンウェルもかなり良さそうなコーチです。→参考記事
こちらもどうぞ。エリート校です。
主なOB:多くのディビジョン1選手を輩出しています(すごいことです)が、最も有名なのはオクラホマ大学からNBAに進んだバディヒールド。
3位 ラルミエール(私立、インディアナ州ラポルテ)*
こちらも新興私立校。*この順位は下方修正されます。カリフォルニアのこれも新興校プロリフィクへ、中心選手のカマリランズが転校。
それでもTop25には入るでしょうが、厳しい。
主なOB:ジャレンジャクソンJr.、ブライアンボウエン、アイザイアステュアート
4位 IMGアカデミー(私立、フロリダ州ブレイデントン)
IMGはモントバード(MVA)、サンライズ(SCA)とほぼ同等の力を持つでしょう。特に、近所のMVAとの争いはし烈を極めます。どちらが勝ってもおかしくないと思います。
またまた、ESPNのClass of 2021、および2022をご覧下さい。選手の集め方、集まり方は全米一。
田中選手の元チームメイト、モーサディアキテなどが中心。下級生にもスターを抱えるのはMVA、SCAと同じ。
ショーンマカロンも名将。
主なOB:レナルドバークマン、ドウェインベーコン、エリックダンピア、ジョナサンアイザック
5位 シェラキャニオン(私立、カリフォルニア州チャッツワース)
LA北郊外にある、新興”セレブ”校。レブロンの息子ブロニーはじめ、下級生に好選手が揃う。シニアでは中国人7-3、ハロルドユウに注目。
MVA、SCA、そしてIMGのトップ3には及ばないか。
主なOB:マービンバグリー3世
6位 ビショップゴーマン(私立、ネバダ州ラスベガス)
ラスベガスの名門私立校。上記の学校と同じく、超スーパースターは不在ながらも、これも名将グラントライスが率いる好プログラム。
アシスタントにチャールズオバノンがいましたが、息子の卒業以降は不明。
主なOB:シャバズムハマド、ロスコアレン、スティーブンジマーマン、ザックコリンズ
7位 カムデン(公立、ニュージャージー州カムデン)
「公立」ではありますが、スペシャルな学校。フィラデルフィアの、デラウェア川を挟んだ東向、ニュージャージー州のタフな町。
ここは”ワグナー一家”に尽きます。1986年、ルイビルのポイントガードとしてNCAA優勝を果たしたお祖父さん、ミルトはスコアラーではありませんでしたが、時代も変わりました。お父さん、デュワン同様のスーパースコアラー、DJは、Class of 2023でランキング1位の6-3ガード。お父さんとジョンカリパリの関係により、既にケンタッキー大学進学が確実視されています。
DJが好きなようにやりますが、どこまで勝たせられるか。昨季は29勝1敗。
主なOB:ミルトワグナー、ビリートンプソン、デュワンワグナー
8位 アーチビショップムーラー(私立、オハイオ州シンシナティ)
昨季25勝1敗で、過去76戦で75勝。白人選手が目立つ、名門私立校。
こちらも飛びぬけた選手は不在も、知る人ぞ知る名将カールクレマーが率います。
主なOB:ともに地元シンシナティのゼイビア大学に進んだ、バイロンラーキンと、現在Bリーグ・千葉ジェッツ所属のジョッシュダンカンの母校。テキサス大→NBAのジャクソンヘイズも。
9位 オデア(私立、ワシントン州シアトル)
全米級のチーム、選手は長らく出してきていませんでしたが、シアトルダウンタウンに近い優良プログラム。
Class of 2021注目の選手、パウロバンケロ(日本風に言えば、イタリア系アメリカ人。下記動画のとおり、代表はイタリアを選択。)のチーム。ゴンザガもオファーしましたが、デュークとコーチKが絶対に手に入れたかった選手。
他にもD1へ進む好選手が揃いますが、面白いのはマックスデビエシー。MLBドラフト候補にもあがるほどの投手である彼は、野球でワシントン大学にコミット済。身長2メートルの、彼のような選手がそう珍しくないアメリカの・・・深さ!ちなみにフットボールもプレイ。。。
10位 ミルトン(公立、ジョージア州ミルトン)
公立ですが、スポーツ名門校。こちらも全米級スーパースターは無し。が、昨季26勝5敗のチームから、多くのスターターが戻ります。
主なOB:シャノンスコット
11位 リンカーン(公立、ミシガン州イプシランティ)*
*イマニベイツが去ったために、注目はイプシランティプレップアカデミー。
ここまでされては、日本と比較などできません。。。
ベストプレイヤー、ベイツが率いるこのチームは、MVA・SCA・IMGのトップ3に次ぐグループに属すると思います。
12位 ペースアカデミー(私立、ジョージア州アトランタ)
アトランタの”アカデミー”。バスケットボールプログラムに「伝統」はないものの、近年はウェンデルカーターJr.を輩出するなど躍進。昨季28勝4敗でジョージア州チャンピオン(3A)。
注目はフロリダステイトに進むウィング、マシュークリーブランド。
ヘッドコーチはシャーマンホワイト。
主なOB:ウェンデルカーターJr.
13位 セントビンセント-セントメアリ(私立、オハイオ州アクロン)
ご存知、レブロンジェームズの母校、SVSM。こちらもスターターが戻ります。オハイオステイトに進む6-5、マラカイブランハムのほか、シンシアハリスなどバックコートが充実。
主なOB:ジェロームレーン、レブロンジェームズ
14位 コンバインアカデミー(私立、ノースカロライナ州リンカーントン)
シャーロット北西の、田舎にある新興校。ニックネームが"Goats(ゴート!)"。
突出した選手はおらず、ここも戻ってくる選手が多いのと、下級生に好選手。
ノースカロライナ大学出身の元NBA選手、ジェフマキニスがスタッフ。
15位 シメオン(公立、イリノイ州シカゴ)
シカゴのナンバーワンスクール。地元ディポールに進むアーマドバイナム(ウィルバイナムの甥)はじめ、こちらもバックコートが充実。
コーチはこちらも有名人、ロバートスミス。シカゴバスケットボール界のグルで、度々NCAAハイメジャーコーチへの転身が噂されます。
主なOB:大勢います。まず地元イリノイに進んだのはニックアンダーソンとディオントーマスに、ケンドリックナン。ディポール進学組ではボビーシモンズ。ほか、デリックローズにジャバリパーカー、八村塁のゴンザガでの同期、ザックノーベル。
16位 アーチビショップウッド(私立、ペンシルバニア州ウォーミンスター)
フィラデルフィア郊外にある、こちらも”アーチビショップ”。
ラスールディギンズ(4つ星でコネティカットへ進学)はじめ、シニアに好選手。
17位 デマッサ(私立、メリーランド州ハイアッツビル)
こちらもカトリック校、デマッサ。
昨季30勝3敗も、主力が抜けました。これもUConnに進む、ジョーダンホーキンスらが中心。
コーチはカリスマ・マイクジョーンズ。モーガンウットゥンの後を見事に引き継いでいます。
主なOB:ウットゥンとジョーンズが育てた好選手は数知れず。殿堂入りしたのはエイドリアンダントリー。揃ってノースカロライナステイトに進み、1983年に劇的な優勝に貢献したシドニーロウとデリックウィッテンバーグのガードコンビ。おそらく初めて、デュークが獲ったのはダニーフェリー。そのほか、ジョセフフォーティ、キースボガンズ、ジェライ・ジェリアン・ジェラミの”グラント3人”、ビクターオラディポ、クインクック、そして2017年のNBAドラフトで1位指名されたマーケルフルツ。
スタンフォードでNITチャンピオン→近畿大学→日本リーグとプレイした、ジョンパトリックもOBです。
18位 オークヒルアカデミー(私立、バージニア州マウスオブウィルソン)
珍しい珍しい、リビルディングのシーズン。それでもランク入りはすごい。。。
こういう時に、コーチ・スティーブスミスがどのようなパフォーマンスを見せることができるでしょうか。
主なOB:多すぎます。こちらをご覧下さい。
19位 ウィーラー(公立、ジョージア州マリエッタ)
アトランタ北西郊外にある、バスケットボールで有名な名門公立校。しょっちゅうランキングに顔を出すウィーラーは、昨季のジョージア州チャンピオン(7A)。
注目はソフモア(日本の高校1年生)ガード、アイザイアコリア(6-2)。
主なOB:シャリーフとアミアのアブドルラヒム兄弟のほか、多くのディビジョン1選手を輩出。
20位 キャノン(公立、ノースカロライナ州コンコード)
シャーロットの北東にある、こちらも公立校。昨季のノースカロライナ州チャンピオン(独立校クラスの4A)。POYを獲得したジェイデンブラッドリー(6-2)は、まだJuniorの5つ星。
21位 ワサッチアカデミー(私立、ユタ州マウントプリーザント)
もともと歴史はあったようですが、近年、好選手を集め、あっという間にバスケットボール強豪校となった、ユタ州の田舎(ユタはだいたいが田舎ですが、その中でも田舎。でも素晴らしい環境。)にある”アカデミー”。コーチングスタッフを見ればわかりますが、当然モルモン教が大きく関わっている学校ですね。
ジュニアの6-2、リチャードアイザックスの評価が高い。
主なOB:これからNBA選手を出してくるでしょう。
22位 マーシャル(公立、バージニア州リッチモンド)
昨季24勝2敗で、バージニア州王者(クラス2)。
こちらも多くのスコアラーが戻ってのランク入り。
23位 セントマークス(私立、テキサス州ダラス)
ダラスの名門私立。もともとアウトドアスポーツの強豪校で、バスケットボールに力を入れ始めたか、という学校。
スタンフォードに進む5つ星、ハリソンイングラム(6-7)と、1つ下のコリンスミス(6-7)が中心。
24位 ハミルトン(公立、ウィスコンシン州サセックス)
ウィスコンシン州南西部にある公立校。
ESPN Class of 2021の2位評価、パトリックボールドウィンJr.(進学先未定)を擁する学校。
25位 パトリックスクール(私立、ニュージャージー州ヒルズサイド)
古豪セントパトリックアカデミーの後を継いでオープンした、”セルティックス”。
これもUConnにコミット済の、サムソンジョンソン(6-10)に期待。
主なOB:アルハリントン、デリックキャラクター、サミュエルダレンバート、マイケルキッド-ギルクリスト、カイリーアービング
その他ランク外
・コロナド(公立、ネバダ州ヘンダーソン)
注目はジェイデンハーディ(6-4)。
・イーストサイドカトリック(私立、ワシントン州サマミッシュ)
ワシントン大学からNBAに進んだマティスサイブルの母校。
・ハミルトンハイツクリスチャンアカデミー(私立、テネシー州チャタヌーガ)
・ミネハハアカデミー(私立、ミネソタ州ミネアポリス)
2021ナンバーワン選手、チェットホルムグレン(7-0)が所属。2020年6位評価のジェイレンサッグスともども、ゴンザガが狙う選手。
・リチャードソン(公立、テキサス州リチャードソン)
アメリカ高校バスケットボールのベストチームは?~2020-2021
モントバードとIMGのフロリダ2強と、サンライズクリスチャンがやや抜けた存在でしょうか。
シェラキャニオンとビショップゴーマンの西部校が追いかけます。
ただし、この5校に絶対的な存在のスターはおらず(スゴイのはゴロゴロしていますが)、”個人”重視のアメリカ高校バスケットボールにおいても、良いコーチのによるプログラム構築が目立つようになってきました。
スーパースター候補、イマニベイツが率いるイプシランティもどこまで上位校に迫れるか。
コーチとプログラムに引き付けられるように選手が集まり、毎年変わらずランキングに顔を出す学校が増えつつあります。(つい最近まではオークヒルくらいでしたが)
バスケットボールに注力する学校が増えています。
ロサンセルスのリベットアカデミーもその1つ。Yuuto Williams(山之内勇登、6-9)にも注目ですね。
**これから変化もありそうですが、高校バスケットボールのキャンパスでの観戦は相変わらず難しそうです(パンデミックという現状を抜きにしても、です)。キャパシティが小さいので、基本、観戦は学生や家族に限られます。